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<インタビュー>‘日流’の代表作家、浅田次郎氏



文学も‘日流’だ。教保(キョボ)文庫3月最終週の小説部門「ベストセラー10」には5作の日本小説が入った。 韓国の小説は2作。 日本小説を原作にした映画も相次いで登場している。 浅田次郎氏(56)も日流の代表作家だ。 映画「鉄道員(ぽっぽや) 」とチェ・ミンシック主演「パイラン(ラブ・レター)」の原作者としてもよく知られている。 「プリズンホテル」はキム・スヒョン監督が映画化している。 よしもとばなな、江國香織ら女性作家が人気の国内日本小説市場で、中堅男性作家は珍しい。 高卒の学歴に自衛隊員、ねずみ講式販売、ファッションブティック経営など劇的な人生流転も話題になっている。 その浅田氏に先月28日、東京ニューホテルで会った。 小さな体にたくましいという印象、快活な行動が小説と似ていた。

--韓国での人気は知っているか。


「一昨年前、個人的な用事で韓国に行ったが、サインや写真撮影を求められて驚いた。 映画・テレビ関係者10人余も訪ねてきたので自分の小説が人気があるんだと感じた。 その後、記憶できないほど映画化の話があったが、正体がよく分からない人も数人いた。 韓国では私が元やくざだとして興味深く思っているようだが、やくざの話は全部創作だ。 やくざとはなんの関係もない」

--読みやすいという評価だが。

「小説を書くときに2つの原則がある。 美しく、分かりやすく書くことだ。 美しい小説は読む瞬間に読者の苦痛などを払拭する。 分かりやすいということは不必要なものがないということだ。 芸術は最高形態の娯楽であり、 中卒の読者が理解することができなければそれは偽物の芸術だ」

--10作が映画・漫画化されているが、小説を書くときに映像を念頭に置いているのか。

「それはありえない。 映像を考えて書いた瞬間、小説は終わってしまい、読者の立場からすれば小説を読むより映画がおもしろいと感じるようになる。 小説は映像を書くのではなく、世界を書く。 私は映像を考えずに書くため、後に映像化する人が自分の世界を作ることができる。 これが映像と文学の正しい関係だ」

--「パイラン」を見て感じたことは。

「素晴らしい映画だった。 映像が美しく、ストーリーが分かりやすかった。 私が小説を書く時と同じ考えで作られたんだと感じた。 韓国映画には力がある。 日本はかつて映画先進国だったが、量が増えながら質が落ちた。 最近、日本映画は復活する雰囲気だが、これも韓国映画の影響だ。 『プリズンホテル』も期待している」

--原作の映画化にはどれほど関与するのか。

「『鉄道員』は50ページ、『壬生義士伝』は2000ページだが、映画では2つとも2時間だ。 『鉄道員』はサイドストーリーを入れ、『壬生義士伝』は大幅にカットした。 原作と全く違っても仕方がない。 原作者とは娘を嫁がせる親というか、娘の幸せを願うが、かといって干渉はできない。 原作者と監督は対等な関係なので、お互い尊重するだけだ」

--歴史小説からコメディーにいたるまで幅が広いが、自分の作品世界をどのように考えているのか。

「小説に対する私の唯一の考えは、小説が好きで書いているということだ。 最初は読むことが好きだった。 今でも非常に忙しい時を除いて一日に一冊程度は読む。 読むのがこれほど面白いのだから書くのはどれほど面白いだろうかと思って書き始めたのが小説家の道だ。 こうした私の気持ちが読者にそのまま伝わっているようだ。 無理に書いた小説は読者にもそれが分かる」

--速いペースで書くスタイルのようだが、創作の源泉は何か。

「構想する時間は長いが、書き始めると速い。 『鉄道員』『ラブ・レター』は2日間で脱稿した。 長編の『プリズンホテル冬』も1週間で書いた。 書く前に構想を完結し、書きながらは考えない。 社交的なので友達が多く、人間が創作の源泉になっている。 友達と付き合う際の原則はお金、学閥、品性、教養などではなく、どれほどおもしろい人間かという点だ。 また知ってみると人には1つや2つは面白い点がある。 教授からやくざまで友達が多いので、彼らがみんな参考になる。 『ラブ・レター』も友人から聞いた一言から始まった。 『結婚したのに妻に会えなかった』という言葉だ。 その次からは自分の想像だ」。

--映像時代に小説の未来を信じるか。

「映像、コンピューターのため小説は読まないといわれるが、すべての責任は社会ではなく人にある。 小説を書く作家、出版社、編集者だ。 面白い小説を書けば自ずと読者は読むようになる」



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