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「映画、歌など文化商品の『韓流』という国家のレッテルは剥がさなければなりません」--。
世界の舞台で活躍している歌手ピ(Rain)を育てた歌手兼プロデューサーパク・ジニョンさん(35)。彼が突然文化の脱国籍化を宣言した。
韓流のアイデンティティと役割に反旗を掲げたものだ。政界とメディアが韓流を浮上させ、いきすぎた民族主義を強調、中国や日本など周辺国から反感を自ら招いているという話だ。
パクさんは16日、米国ハーバード大ケネディスクール(行政大学院)で開かれるフォーラム「韓流(Hallyu、Korean Wave)」で基調演説をする予定だ。この行事を控えた4日、ニューヨークで彼に単独インタビューした。彼は韓流に内在した民族主義的性向を強く批判した。
--韓流にそのような性向がそんなに濃いのか。
「最初は別に形態もなかった韓流が、なぜ民族主義的な性向を帯びながら『韓国万歳』になったのか分からない。マスコミが韓流を「日本征伐」「中国征服」式に扱えば外国で反韓流気流が形成されるものだ」
--マスコミの責任なのか。
「政界も同じだ。これらは大衆芸術を文化的疎通として見ないで、民族主義のフレームの中に入れて自分たちの立場を強化させようとしている。韓国社会には民族主義で暮らす人々があまりにも多い」
--韓流が注目されるのにはマスコミが多くの役目を果たさなかったか。
「最初はもちろんそうだった。しかし今、政界とマスコミは我々(大衆芸能人)に役立つどころか水を差している」
--外国の反韓流感情は深刻な水準なのか。
「他の国の放送、公演関係者たちとともに仕事する場合が多いが、そんな感じが思ったより強い。まだ韓流が強いから仕事があるが、少し弱くなればすぐにも深刻になると感じている。私たちのような人々は政治的な論点とは関心ない。日本や中国で公演をして自分の歌がたくさん売ればいい。ここにやたらと大韓民国を強調されては困る」
--韓流で民族主義性向を拭い去ろうとするにはどうすればいいか。
「何より国民意識が変わらなければならない。昨年、ピの海外公演のとき、こんなことがあった。中国公演時のピに中国伝統服を着せてカンフーを組み合わせたダンスをさせようと思った。するとネチズンたちが立ち上がった。どうして韓国の自尊心を捨てて中国のを真似るかというのだった。こんな狭い考えではいけない」
--韓流はこれからどうしなければならないと思うか。
「韓国社会はまだ多様性が小さく画一性が強い。韓国的なテーマから脱してこれから韓国的な性向を帯びていない多様なテーマを盛り込まなければならない。そうではなければ生き残れない」
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