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【社説】初の韓国人国連事務総長内定を歓迎する

潘基文(パン・ギムン)外交通商部長官が事実上、国連事務総長に内定した。

拒否権をもつ5常任理事国の意中が表れる安全保障理事会(安保理)第4回予備投票でこれらの国家の反対なしに賛成14票、棄権1票で1位となったからだ。潘長官は劇的な状況変化がない限り、安保理の公式推奨と総会追認を経て「世界最高の外交官」という国連事務総長に就任する。本人にも名誉である上に国家的にも名誉なことといえないわけがない。

「大韓民国」は国連と不可分の関係を結んできた。1948年国連勧告による総選挙で自由民主主義。市場経済体制の国家を作った。韓国戦のときは安保理の派兵決定で風前の灯火の危機から脱した。その後、国連の援助と国民の血と汗でこの国は飛躍的な発展を遂げた。北朝鮮が見下せない抑止力の確保で紛争再発を阻んだ。世界10位圏の経済大国にもなった。民主主義の実現も刮目に値する進展を遂げた。一言で「平和」「経済の発展」「人権」という国連の3大目標を立派に履行した「国際社会の模範国家」に跳躍したのだ。これが今回の結果を導き出した決定的要因なのはこれ以上言う必要はない。潘長官はこの点を気遺い、韓国が国際社会でより尊敬される国家になることができるよう、努力を傾けてほしい。


今回の結果は我々外交を質と量でワンランク上げることができるきっかけにになるという点で意味がある。これまで60年間、韓国外交は4強をはじめとした特定国家にしばられてきた。南北対立による避けられない現象だった。しかし世界で行われている各種紛争の解決が主な任務である国連事務総長を韓国が輩出することになれば自然に我々外交の地平が拡がるほかない。特に日本、中国と同じ北東アジアで「無視できない国家」として待遇を受けることができるようになったことは大きな外交的所得に違いない。

何より今回の機会を通じて核を含む北朝鮮問題解決が進むよう国民的知恵を集めなければならない。もちろんたやすいことではない。事務総長は出身国家の国益は、気に止めなければならないからだ。万が一、韓国と国連の立場が食い違う場合、混乱をきたすこともある。しかし逆で事務総長が国際的世論の支持を受けながら仲裁役を遂行すれば突破口が用意される可能性もある。こんな点で潘長官の責務はいくら強調してもすぎることはない。潘長官の国連事務総長内定で韓国の国際的地位は上がるに違いない。国民的なプライドもいっそう高くなる。我々の歴史上、今回ほど国際舞台で比重ある職位に上がった人物がいないからだ。

しかし潘長官と韓国にはそれによる負担と責任も伴う。滞った国連分納金や、国際社会の基準に法外に不足な公共開発援助(ODA)問題などの一例になる。しかし最も重要なのは今回を契機で国際社会の期待に違わない国家を作らなければならないという国民的の共感づくりだ。

潘長官の国連事務総長内定を歓迎し、こんな課題を解決して事務総長として成功されることを心より期待する。



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