![]() |
|
中産階級を守るために日本社会がいちばん悩んでいることは「高齢者たちの就職口」だ。国家の財政や年金では急激に増える高齢者たちの生活を支えるのに限界があるからだ。
実際に高齢化によって生活保護対象者が増えている。年を取っても仕事を通じて自立するシステムを作るのが急務である。日本政府は、定年延長など制度を変えて、企業は高齢勤労者の蓄積された技術とノウハウが企業経営と競争力維持に役に立つという考え方から、高齢勤労者の雇用に積極的だ。民間団体も高齢者自ら就職口を持つように支援を始めている。
日本の高齢者らの中産階級を保護している現場に行ってみた。先月27日午後、東京にある「しごとセンター」1階就業相談室。中年の男女5人が部屋の一方に陳列された求人資料をかたっぱりから見て、向こう側で頭の白い男性2人がしごとセンターの職員たちに相談をしていた。
しごとセンターは東京都が1996年700億円を投入して設立した就業対策センターだ。高齢者(55歳以上)の就業を目的に立てられ、シニアワークセンターと呼ばれた。しかし若い層の失業難がひどくなり、2004年からすべての人の就業を支援するしごとセンターに拡大改編した。地上25階、地下3階の建物であるしごとセンターの地上1~12階には高齢者技術専門学校など雇用関連機関がびっしりと入居している。年間運営費として15億円かかる。
村西紀章しごとセンター課長は「料理補助員、清掃員などとして働く人を求める企業が増え、1日平均高齢者50人位と面談し、毎月平均100人に就業をあっせんする」と説明した。ここは名実共に「ワンストップ就業サービス」センターだ。単純な職業あっせん所ではない。求職者らに履歴書の書き方や面接の方法などを教え、専門協会と提携して約20職業研修もさせる。面談や適性検査を通じて求職者の適性に合った職業をあっせんしてくれる。同じ建物に入居する日本マンパワーなど2つの民間企業は仕事センターの負託を受け、専門職に関する就業面談とあっせんをしてくれる。しごとセンター職員の石坂恵さんは「政府や地方自治体の努力だけでは限界があり、民間と積極的に協力する」と強調した。
北海道の苫小牧地区自動車整備協同組合(Tomajisei)は、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構と高齢者雇用開発協会が毎年共同実施する「高齢者雇用開発コンテスト」で昨年、最優秀賞を受けた。職員95人中25人が60歳以上だ。定年は65歳だが、本人が望めば70歳まで委託社員として働くことができる。Tomajiseiビジネスは高齢者たちのために勤務時間を細分化して交替勤務体制を取り入れた。また誰でも改善案を提案し、採択されれば奨励金を支給する。
香西泰日本経済研究センター前理事長は「高齢化によって格差が広がる」とし「退職後に受ける年金も既存の賃金を反映し、格差が広がらないように年齢にかかわらず意欲や能力があれば働くことができる環境を作らなければならない」と強調した。すなわち「働きたいまで働けるようにすること」が高齢化による差の解消のポイントだというのだ。
厚生労動省の調査によると2004年末現在、日本企業10社のうち7社(69.2%)が法定定年(60歳)と関係なく高齢勤労者を継続して雇い、最小限65歳まで就業を保障している。そのうち8.5%にあたる企業は初めから定年をなくしている。
定年後、勤労者たちの受ける賃金は減るのが一般的だ。川崎重工業の場合、定年を超えた高齢勤労者たちは60歳のときに受けた賃金の50~60%の水準を受け取る。それでも高齢者たちの生活には大きな足しになる。今月からは法定定年が60歳から62歳に増えた。それで高齢者たちの雇用戦線がさらに厳しくなったのだ。定年は段階的に上がり、2013年からは65歳定年制が実施される。
![]() |
|
厚生労動省の宇野禎晃労働政策担当室長補佐は「高齢化時代に迎え年金問題も重要だが、高年者が働く社会を作ると一方では人口減少による䪘働者の不足を補いながら他の一方では国家と社会の負担と高齢者間の差を減らすことができる」と話す。
また「日本の高齢者対策は『就職口→年金→直接支援』に優先順位を置いている」と説明した。その就職口対策の核心は「65歳まで定年延長、再就職促進、多様な就業機会の確保」など3種類だ。厚生労動省保護課の桜井美香課長補佐は「就職口を通じて高齢者が自立することができるシステムを作っておかなければ貧困が構造化される危険が大きくなる」と懸念している。企業自らが定年延長に積極的だ。厚生労動省が今年の1月中堅、大企業1万冂000カ所を調査した結果、98%が定年を延ばすとしている。
「団塊」と呼ばれるベビーブーム世代が2007年から大量に退職することから、企業も熟練した技術者の確保に追われている状況だ。東京、竝木金型の竝木正夫会長(65)は「小企業では熟練された高齢技術者をたくさん確保することが競争力維持の鍵だ。そこで大部分の小企業は、技術者さえ望めばずっと働けるようにする」と話している。「有能な高齢者=企業競争力」というのだ。
このように企業らが定年延長と高年者雇用に積極的なのは政府が無条件に押し付けるよりは企業とꚋ議しながら定年延長を準備してきたことも作用している。川本裕康経団連労働政策本部長は「政府が定年延長方法を多様にし、定年延長や勤務内容、賃金などに対する選択を企業に任せた」と明らかにした。政府は定年延長で発生する負担を無条件企業に押し付けない。増える費用負担を減らし、企業の高齢者雇用を支援する。
独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構の小林寛広報課長は「企業が高齢者雇用を増やそうとすれば工場構造や業務システムを変えなければならない」とし「企業がこのために業務改善研究をする場合、研究費の半分を支援し、多沗な事例に対する情報を提供する」と話している。
政府も、地方自治体も、企業も立ち上がった高齢人口の就職口準備への努力は、すでに成果を上げた。日本の労働人口で高齢者の占める比重は90年の20.2%から昨年は26.6&に上がった。またこれから全労働人口は減るが、高齢者労働人口はむしろ増えるというのが専門家たちの見方だ。厚生労動省では、2025年には高齢者の割合が30.4%に増えると見ている。厚生労動省高齢者雇用対策課の西浦希調整係長は「これからは65歳以降の高齢者の就業制限も撤廃するよう企業に要請し、来五からは『定年退職者再就職支援事業』もする計画だ」と明らかにした。「意志と能力があれば死ぬまで働くことができる社会」を作るというのだ。
高齢社会の日本が今、新しい「一生雇用システム」を作りつつある。
この記事を読んで…

