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韓国と日本の高校は似ている点が多い。生徒も教室も制服も似ていて、同じように入試に負担を抱いて生活する。そのためか日本の青春映画を見たら他人事のような気がしない。
『リンダリンダリンダ』(監督山本敦弘)も同じだ。背景は日本だが韓国観客にも馴染みのある青春のロマンと友情を扱った。韓国の女優ペ・ドゥナ(27)が主演を演じたことでもっと親近感がわく。
「山本監督が『ほえる犬は噛まない』(監督ポン・ジュノ)に出演した私の姿を印象深く見たようです。日本へ行ったとき、ホテルを直接訪ねてきて出演オファーを受けました。ポン監督からも『天才監督だから必ず出演しなさい』と勧められたんです。日本語は下手だけれど、もともと日本語が下手な役どころなので難しくはなかったです」
映画でソンという交換学生として出演した彼女はだしぬけに日本の女子高生バンドに入って歌を歌う。バンドとしては学園祭で公演する日が3日前に近付いたがボーカルがいないので誰でも受け入れなければならない状況だ。ソンは3日間、ほかの日本の女子高生たちと猛練習をして学生時代の大切な思い出を作る。
「日本の女優さんたちとは実際にバンド演習を一緒にしながらとても親しくなりました。自転車に乗ったり、鬼ごっこもしたり、おやつも作って食べたりして遊んでみると本当に学生時代に戻った気分でした。今も電子メールをやりとりするほどです」
彼女の歌う歌は1980年代日本のパンクロックバンドであるザ・ブルーハーツの『リンダリンダ』『終わらない歌』など3曲。
「歌は大変だったです。ステージでライブで歌を歌わなければならなかったんですよ。技よりは感性で歌えという監督の言葉でやる気がわきました。ザ・ブルーハーツは日本人の懐郷を刺激するグループだということです」
映画は日本の平凡な田舎の高校を忠実に再現した。学校は古びているが「世界の中心で自分を叫べ!!」というスローガンは青春の遠大な夢をうまく見せてくれる。
「実際に学校に通っていたころは、学園祭に参加したことはなかったです。先生も休日なんだから家で勉強でもしなさいという感じだったんですよ。映画を撮りながらは楽しい学園祭の雰囲気がとても不思議だったです」
昨年、日本で公開されたこの映画は、朝日新聞が「日本映画ベスト3」に挙げるほど良い評価を受けた。国内では昨年10月、釜山国際映画祭に招請された。
13日からはソウル明洞CQNと三成洞(サムソンドン)メガボックスで観客たちにお目見えする。
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