「角福３３年戦争」の再現。

日本政界の権力をめぐり長年争ってきた田中角栄派閥と福田赳夫派閥の闘争に再び火が付いている。最近、民主党新代表に旧田中派の皇太子と呼ばれた小沢一郎が登場した。一方、小泉純一郎首相は福田元首相の秘書出身だ。今回は自民党内派閥争いではなく、首相と第１野党党首の対決という点で様相は違う。


しかし自民党内田中派は昨年、小泉首相の郵政民営化改革で事実上潰滅した状態だとし、日本のメディアは小泉首相と小沢代表の対決を「新角福戦争」と名付けている。一角では２人の氏名の最初の字を取って「小－小戦争」と呼ぶ。




◆２人とも「ファイター」＝小泉首相と小沢代表はともに１９４２年生まれで慶応大学経쾍学部出身だ。小泉首相が１月の早生まれなので１学年先輩だ。しかし国会議員当選数は小沢代表が１３選で小泉首相（１２選）より多い。

スタイルもそっくりだ。小沢といえば常に付きまとう代名詞が「強腕」だ。「変人」と呼ばれる小泉首相と同じようなイメージだ。しかし似ている点が多いからか、互いをけん制する。

特に小沢代表は小泉首相を「格下」として突き放す。これは自分の経歴があんまり派手だったからだ。田中元首相の腹心だった小沢代表は１９８９年、宇野宗佑元首相失脚当時、自民党の「キングメーカー」だった金丸信（田中派）ꦂら「首相就任」を勧誘された。小沢代表は「私のする時ではない」と遠慮し、代わりに自民党の最年少幹事長に上がった。当時、幹事長旗下の「全国組織委員長」が小泉首相だった。一方、小泉首相は小沢代表に対して「行く先々で場を壊す人」と言った。

◆「靖国」で直撃弾＝小沢代表は１０日「靖国にＡ級戦犯を一緒に置いていること自体が誤りであり、私が政権を取れば正す」と小泉首相を責めた。また「戦没者名簿でＡ級戦犯の名札をなくせばいい問題」と主張した。「戦争で犠牲となった人の英霊のみを仕える本来のあり方」に帰らなければなら좂いというのだ。

「参拝は心の問題」と主張してきた小泉首相としては痛い指摘だ。小泉首相は「それは政府が出る問題ではない」と反撃したが、小沢代表の登場で世論も変化の気流が感知される。

消費税引き上げ問題や行政規制改革でも明確な立場を取って自民党に対抗策を立てているからだ。