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【ピープル】「ノータイブーム」起こした日本の小池百合子環境大臣

最近、日本ではネクタイ業者から「公共の敵」と呼ばれる人物がいる。小池百合子環境大臣(53)だ。

同大臣が先月提案した「クールビズ(coolbiz)」が全国に拡散しているからだ。ノータイの簡素な服を意味する「クールビズ」は施行1カ月でネクタイの売上げを30%下げた。

反対に予期せず「大当たり」となったところもある。三越百貨店は、ノータイ用ワイシャツが5月には30%、6月には40%も売上げが伸びたのだ。ネクタイをしなくてもうまく着こなせるデザインのシャツを販売するある会社は「毎年夏3万枚だった注文が、今年は30万枚に増えた」と生産ラインをフル稼動体制に切り替えている。


クールビズ戦略は小池環境相が昨年末から地球温暖化防止のために意欲的に構想してきたものだ。名分は京都議定書の温室ガス排出基準を達成させるため、エアコンをあまりつけないようにすること。このためには体感温度を2度程度高くする「ネクタイ」を果敢に解く必要があるという主張だった。

そのころ同大臣は「来年の夏にも各指導層からネクタイをはずすこと」と言い放った。しかし「格式を重視する日本でそれがまともにできるものか」と懐疑的な声も多かった。

しかし、小池環境相の推進力に小泉純一郎首相をはじめ、奥田碩日本経団連会長兼トヨタ自動車会長らが続々とネクタイをはずした。権威の象徴である最高裁判所も最近ノータイとすることを決めた。「三権」がすべてノータイスタイルとなったのだ。

一般のビジネスマンたちの反応も上々だ。最近、日本経済新聞の調査によるとクールビズを歓迎するという反応が64%を超えた。

面白い点は小池環境相が実際は環境には門外漢という点である。同大臣はエジプトのカイロ大学を卒業し、アラビア語通訳をしていた中東専門家だった。

1978年、リビアのムアンマル・アル・カッザーフィー国家元首、パレスチナ自治政府(PLO)アラファト議長随伴で会見をすらすらと通訳したことをきっかけに放送局からスカウトされた。以後、テレビ東京で13年間キャスターを務めた後、政界に跳びこんだ。

また同大臣は冷房事務室は女性の体を冷やし、出生率低下も誘導すると話す。出生率向上のためにもノータイが必要だというのが同大臣の主張だ。



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