「めぐみは生きている」。横田めぐみさんのものとして北朝鮮が提示した遺骨が他人のものと判明し、日本で大きな波紋を呼んでいる。 本当に死亡したならば、北朝鮮はめぐみさんの遺骨を提示すればいいだけのことだ。 そうしないのは彼女が生きているからだ、という論理だ。

早稲田大学の重村智計教授は「北朝鮮は拉致問題をとっとと終わらせ、巨額の経済援助が期待できる日本との国交正常化を急いでいる」とし「だがめぐみさんが生きているならば、日本国内の世論は『生存者は絶対にもっといるはずだ』と言い始めるのは火を見るより明らかだ」と説明した。


一部では「偽の遺骨と判明した後、北朝鮮が事実を隠すために不審な行動に出る可能性がある」とし、北朝鮮がめぐみさんを殺害する可能性も憂慮されている。


また、先月平壌（ピョンヤン）で行われた日朝実務者協議の際めぐみさんの夫として初めて姿を現したキム・チョルジュンなる人物について、その真偽をめぐって議論となっている。 今回のＤＮＡ調査により、彼が遺骨を渡す際に説明した内容がうそであることが分かったためだ。

このほかにも、北朝鮮が日本政府に渡しためぐみさんの写真も、本人の影と背景にある樹木の影の方向が全く異なっており、写真を合成した疑いが濃厚だという。