「ソウル版・殺人の追憶」、「雨の降る木曜日の殺人怪談」などと呼ばれ、市民を不安がらせていた、ソウル西南部地域の婦女子連続殺人事件の容疑者が、警察に捕まった。今回捕まった容疑者は、いわゆる「大林洞（デリムドン）の中国在住韓国人女性殺人事件」とかかわりがあるものとされる。

ソウル九老（クロ）警察署は、今年５月、ソウル大林洞で中国在住韓国人出身のキム某氏（３９、女）を殺害した容疑が持たれているチョン某容疑者（３５）を、２９日、逮捕し、取り調べている、と発表した。警察は、事件の現場から、キム氏の血がついているタバコの吸い殻を見つけており、そこから採取しただ液のＤＮＡを分析し、被害者の周辺人物などを相手に、遺伝子対照作業などを行ってきた。

警察当局者は「事件当時、付近のビヤホールで酒を飲んだチョン容疑者のＤＮＡを分析したところ、キム氏の血がついているタバコの吸い殻から出てきただ液のＤＮＡと同じ情報を持っていることが分かり、忠清北道忠州（チュンチョンブクド・チュンジュ）で、チョン容疑者を逮捕した」と説明した。警察は、チョン容疑者に犯行を追及しているが、チョン容疑者は容疑を否認しているもようだ。


一方、警察は、キム氏が凶器によって残酷に殺害されていて、盗まれた金銭がないなど、今年１～５月、ソウル九老洞・高尺洞（クロドン・コチョクドン）で起きた４件の婦女子殺害・暴行事件と類似点が多いとし、チョン容疑者がこれら事件にかかわっているかどうかについても取り調べている。