11月4日、南浦(ナムポ)/巡洋艦
南浦造船所には、金委員長が「昨年建造した駆逐艦とは比較にならないほど巨大で威圧的な姿に大きな満足を示した」と朝鮮中央通信が伝えた「新型軍艦」がある。朝鮮中央通信の写真には、新型軍艦の下部だけがわずかに写っていた。赤色の支柱で支えられている部分は、船底に作業スペースを確保するためのもので、ここに艦首ソナー(音響探知機)を取り付けるとみられる。韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ事務総長は「新型軍艦は1万トン級の巡洋艦と推定される」とし「巡航ミサイルなどのミサイル搭載量を増やした長距離対地攻撃能力を持つ艦艇として建造しているようだ」と述べた。
金委員長は6月23日、5000トン級の新型駆逐艦「崔賢(チェ・ヒョン)」の就役式で、「1万トン級巡洋艦を含め、崔賢級以上の水上艦を毎年2隻ずつ建造する」と述べていた。これに先立ち、北朝鮮は「崔賢」に続き、9月6日には同級の「姜健(カン・ゴン)」を実戦配備した。韓国海軍の戦闘艦の中では正祖大王級駆逐艦(8200トン級)が最も大きい。北朝鮮が1万トン級の巡洋艦を建造すれば、韓国海軍よりも大型の戦闘艦を保有することになる。
4日、北朝鮮は咸鏡南道宣徳(ソンドク)一帯から新型対空ミサイルと長距離巡航ミサイルを発射した。
◆ロシアの支援で兵器の性能も改良
最近、北朝鮮は通常戦力(Conventional Forces)の増強に力を入れている。通常戦力とは、核兵器や生物・化学兵器のような大量破壊兵器(WMD)ではなく、一般的な兵器をいう。9月からの2カ月間に北朝鮮が労働新聞や朝鮮中央通信などの国営メディアを通じて通常戦力を公開したケースは合わせて15回にのぼる。先月29日、江原道元山(ウォンサン)一帯から短距離弾道ミサイル(SRBM)を発射したものの報道しなかったケースを除いた数字だ。全体として4日に1度のペースで新兵器を公開したことになる。
北朝鮮が公開した通常兵器は、極超音速ミサイルや潜水艦発射巡航ミサイル(SLCM)などのミサイルから戦車、自走砲、無人機まで多岐にわたる。いずれも北朝鮮の国防科学院が開発したものだ。国防科学院は韓国の国防科学研究所(ADD)に該当する研究機関で、核・ミサイル、生物・化学兵器から自走砲、多連装ロケット砲にいたるまで、北朝鮮のほぼすべての兵器を開発してきた。
北朝鮮はなぜ、通常戦力の増強を加速しているのか。峨山政策研究院のチョン・ギョンジュ研究委員は「北は2017年11月29日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の火星15型の試験発射に成功した後、国家核武力の完成を公式に宣言した。しかし核兵器だけでは戦争に勝てないことをすぐに悟った」とし「ロシア・ウクライナ戦争や米国・イラン戦争を見れば、ロシアも米国も簡単には勝利を収められていない」と指摘した。
核兵器は究極の兵器だが、安易に使用することはできない。発射すれば、相手も発射し、双方が破滅する。このため、21世紀の戦争では核兵器を保有する国であっても通常戦力だけで戦わざるを得ない。
通常戦力は人工知能(AI)などの先端技術を活用して目標を迅速かつ正確に攻撃できるため致命的だ。核兵器の破壊力とは比較にならないとしても、通常戦力によって敵の指導部を排除する「斬首作戦」や、指揮通信システムを破壊することが可能だ。通常戦力が核兵器使用臨界点の下の段階で戦争を抑止できる理由はそこにある。
北朝鮮が保有する通常戦力は、1962年12月に「4大軍事路線」を採択した後、1980年代まで国家の総力を注いで取り組んだ軍事力強化の成果だ。このため、2026年現在、その大半は老朽化し、時代遅れとなっているか、正常に稼働しない状態にある。北朝鮮は通常戦力の世代交代が必要だと判断した可能性がある。
北朝鮮は2018年から国防科学院を中心に通常戦力へ集中的に投資してきたとみられる。米国本土まで核攻撃できる能力を備えたことで、北朝鮮には通常戦力に目を向ける余裕が生まれたということだ。
2020年10月10日に行われた労働党創建75周年の閲兵式(軍事パレード)がその始まりとなった。当時、北朝鮮は新型ICBMと潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、多連装ロケット砲を公開した。米国の主力戦車M1エイブラムスにそっくりな新型戦車をはじめ、新型装甲車、新型戦術車両、新型防空ミサイルなども初めて登場した。もちろん、これら兵器のうち一部は間もなく姿を消したが、北朝鮮が通常戦力の強化に力を注いでいることを示したという評価がある。
核兵器は最後の手段…北朝鮮、4日に1度のペースで通常兵器公開(2)
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