ドナルド・トランプ米大統領。AP=聯合ニュース
まず、日本政府は米国中間選挙で民主党が上下両院の過半数の議席を確保したものの、米国と合意した最大5500億ドル(約87兆円)規模の投資・融資計画をそのまま維持することにしたと、時事通信が5日報じた。トランプ大統領が依然として関税を引き上げたり引き下げたりする権限を持っているため、既存の合意を維持することが日本に有利だとの判断だ。
日本政府のある交渉関係者は「日本にも利益になると説明してきた。それが変わったわけではない」と話した。日本は昨年、米国との交渉を通じて自動車関税と相互関税を15%水準に引き下げることで合意した。対米投資・融資プログラムを維持することで、トランプ大統領の予測困難な行動による影響を最小限に抑え、追加関税の賦課も避ける構想だ。
しかし、外交・安全保障分野では警戒感が高まっている。
5日の読売新聞など日本メディアによると、日本政府は3日の米国中間選挙で民主党が上下両院の過半数の議席を確保して以降、トランプ大統領の外交政策の変化を注視している。民主党が上下両院を掌握したことで、トランプ政権は残り2年間、予算や立法、政府高官の人事など内政で強いけん制を受けることになったためだ。
日本の首相官邸のある幹部は4日、テレビ朝日に「トランプ氏の思考回路は理解できないからどうなるか分からない、不安だ」とし、「内政で束縛されると得点稼ぎのために外交に何か言ってくることはあり得る」と話した。フジテレビも高市早苗首相の周辺で「トランプ大統領が外交で成果を出そうとするだろう」との見方が出ていると伝えた。
特に日本が警戒しているのは、米国と中国の関係の変化だ。
トランプ大統領が中国との交渉で経済的利益を得る代わりに、台湾問題など安全保障上の懸案で譲歩する可能性を排除できないということだ。日本政府の高官は読売新聞に「(日本の)頭越しに取引されては困る」と話した。米国が日本を飛び越えて中国や北朝鮮と取引する状況を懸念したものだ。
ただし、米議会が民主党中心に再編されることで、トランプ大統領の対中融和的な動きに歯止めがかかる可能性もある。
日本国際問題研究所は米国中間選挙の1週間前に発表した報告書「2026年米国中間選挙――議会多数派の行方とトランプ外交の展望」で、民主党による議会掌握が中国政策に及ぼす直接的な影響は限定的だが、台湾への安全保障支援をめぐって政権と議会の間に摩擦が生じていると分析した。
一方、北朝鮮問題も関心事だ。日本は北朝鮮の核・ミサイル問題と日本人拉致問題を包括的に解決すべきだという立場だ。しかし、トランプ大統領が外交成果を得るために北朝鮮との直接交渉に乗り出した場合、日本の要求が十分に反映されない可能性があるとの懸念が出ている。
高市首相は選挙結果に対する直接的な評価を示していない。代わりに木原稔官房長官は4日の記者会見で「今回の選挙の結果いかんにかかわらず、日米同盟は、日本の外交・安全保障政策の基軸」と強調した。
高市首相は今月中旬、中国で開かれるアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に出席する予定だ。日本政府内では、これを機にトランプ大統領と接触し、対中政策に関する認識を改めて確認すべきだとの声も出ている。
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