昨年5月、台湾の飲食店を出るジェンスン・フアン氏とアリス・フアン氏 [写真台湾ナウニュース]
メガスピードはエヌビディアの半導体を使ってデータセンターを構築し、中国企業にコンピューティング資源を貸し出す企業だ。エヌビディアも同社を自社のクラウドパートナー企業として紹介している。米当局は、メガスピードが米国の対中輸出規制を回避してエヌビディアの先端半導体の一部を中国に密輸した可能性を疑い、2024年から調査を進めてきた。米商務省の現地調査では、購入した機器の一部がデータセンターに設置されず梱包された状態で保管されていたことも確認された。
アリス・フアン氏は自らをメガスピードのCEOと紹介していたが、実際には設立初期に経営取締役を務め、その後は取締役からも退いていたことが分かった。過去には中国で放送記者として活動し、中国の大手銀行や半導体・AI企業への投資を手掛ける投資会社ハーシー・キャピタルでも勤務していた。2024年6月には台湾台北市内のバーでジェンスン・フアン氏の隣に座り、他のAI企業の幹部らと酒を飲む姿が撮影された。昨年5月にもジェンスン・フアン氏と業務上の夕食会を終えて飲食店を出る姿が目撃された。アリス・フアン氏はSNSにジェンスン・フアン氏とのツーショット写真を投稿して親交を誇示し、投資資金を集めていたこともあるという。
米当局は、アリス・フアン氏がジェンスン・フアン氏との関係を通じて、エヌビディアの技術だけでなく、米中関係に関するトランプ大統領の考えなど米政府の動向まで把握していた可能性に注目している。
ジェンスン・フアン氏は29日、ブルームバーグのインタビューで、メガスピードとの取引や関係者との交流は「通常かつ正常(normal and not unusual)な業務上の接触だった」と明らかにした。また、エヌビディアがメガスピードの画像処理装置(GPU)の配置状況と数量を直接確認しており、米政府も同じ内容を確認していると思うと述べた。エヌビディアの広報担当者もCNBCに対し「ジェンスン・フアン氏は毎年、数千人の顧客企業の関係者と会っている」とし、アリス・フアン氏との交流は異例のことではないと説明した。また、米政府が特定の人物を自国の産業に対する脅威と判断していたのであれば、会社側に知らせていたはずだとも述べた。
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