2024年10月10日(現地時間)、米アラスカ州アンカレッジで撮影された民主党所属のメアリー・ペルトラ当時連邦下院議員(左)と、同年2月8日にワシントンDCの連邦議会議事堂で撮影された共和党所属のダン・S・サリバン連邦上院議員。AP=聯合ニュース
米ニューヨーク・タイムズ(NYT)は28日(現地時間)、民主党のメアリー・ペルトラ候補の陣営で働いていた関係者の証言や訴訟文書などを基に、こうした事実を報じた。NYTによると、ペルトラ陣営の職員の1人は昨年夏、「アラスカ州選出の共和党現職上院議員で再選を目指すダン・S・サリバンと同じ名前の住民をできるだけ多く探せ」という指示を受けた。そして今春、退職した教師のダン・J・サリバン氏が共和党所属で上院議員選挙への出馬を表明した。投票用紙に同じ名前の2人のサリバン氏が並ぶことになったのだ。共和党支持の有権者が現職議員のダン・S・サリバン氏と元教師のダン・J・サリバン氏を混同し、票が分散する効果を民主党が狙ったとの疑惑が浮上した理由だ。
8月にペルトラ陣営を解雇されたエリサ・リオス氏はNYTに対し、「トランプ氏を嫌うダン・J・サリバン氏は政治家になるつもりはなかったが、ペルトラ氏の助けになるために出馬した」と語った。ダン・J・サリバン氏は出馬後に共和党を離れ、現在は無所属となっている。
民主党のこうした措置は違法ではない。アラスカ州の選挙法では、同じ政党から複数の候補者が出馬できるためだ。NYTは「投票用紙に候補者を追加して票を分散させる戦略は一般的で、おおむね合法だ」と説明した。特にアラスカ州は接戦州であるため、民主党がこの戦略を積極的に推進したとみられる。リアルクリアポーリングによると、29日時点の支持率はペルトラ氏が49.4%、現職のサリバン上院議員が48.2%と大接戦となっている。
ドナルド・トランプ大統領はこれを「選挙詐欺」と非難し、「ペルトラ氏とダン・J・サリバン氏を投票用紙から除外し、刑事訴追すべきだ」と主張した。これに先立ち、米司法省は22日、トランプ大統領の指示でアラスカ州を相手取り、連邦裁判所に訴訟を起こしている。
混乱が起きているのはアラスカ州だけではない。オハイオ州では、共和党の知事候補ビベック・ラマスワミ氏が、幼少期に継父から性的暴行を受けた対立候補をうそつき呼ばわりする広告を制作し、波紋が広がっている。トランプ大統領はこの「一線を越えた広告」を擁護しているが、逆風によって選挙情勢は変わった。米ニュースサイトのアクシオス(Axios)は28日、共和党内部の世論調査でラマスワミ氏が民主党のエイミー・アクトン氏に8ポイント差でリードを許していると報じた。広告放映前は2ポイント差だったが、差がさらに広がった。
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