北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)労働党総務部長 [AFP=聯合ニュース]
韓国国防部は北朝鮮の挑発に対して相応の措置を取ると明らかにしたものの、具体的な対応方針を明確に示せずにいる。対北朝鮮拡声器の再稼働が相応の措置となるが、昨年6月に先制的に実施された対北朝鮮拡声器の撤去と放送の中断が李在明(イ・ジェミョン)政権を象徴する対北朝鮮融和措置だったことから、国防部と軍当局は簡単には決断できずにいるようだ。さらに統一部が反対の立場を表明し、韓国政府内でも方針がまとまっていない状態だ。しかし北朝鮮が対南放送を再開した場合に備え、韓国側も拡声器の再稼働を含め、実効性のある対応を準備するのが妥当だ。先制的な緊張緩和措置が北朝鮮の呼応を得らず、韓国側の対応だけを縛る結果になってはいけない。
北朝鮮の挑発の脅威でMDL付近の緊張が高まっているだけに、政府は状況や段階に応じてどのように対処するのか、対応原則を具体的に確立する必要がある。また、国連軍司令部との連携を強化し、北朝鮮の停戦協定違反行為に対して厳正な責任を問う方法を検討しなければならない。
北朝鮮の脅威が強まる状況で、対北朝鮮抑止体制の根幹である韓米連携が円滑に進んでいないのは強く懸念される事態だ。ミシェル・スティール駐韓米国大使は現在の韓米関係を「乱気流(turbulence)」と表現した。相次ぐ韓米同盟のきしみを軽視せず、同盟への信頼を回復することこそ、政府が急いで取り組むべき課題だ。
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