8月17日、韓米合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(UFS)」の初日に京畿道平沢市のキャンプ・ハンフリーズで、在韓米軍の兵士がアパッチヘリコプターを点検している。 キム・ジョンホ記者
しかし戦作権の移管をめぐる議論の核心は、ハンドルを握ることになる韓国軍の能力が北朝鮮を十分に抑止できるほど備わっているかという点だ。米国防総省の高官は同日、「(韓米同盟を取り巻く)脅威環境(threat environment)はかつてない速さで変化している」と述べた。また、移管に向けては「同盟に対するあらゆる地域的脅威を抑止し、撃退する準備をしなければいけない」とも話した。「脅威環境の急速な変化」とは北朝鮮の核・ミサイル能力の高度化を意味し、「地域的脅威」という表現からは北朝鮮だけでなく中国の脅威にも同盟国として共に対抗できる準備が整っていなければならないという意図が見える。ミシェル・パク・スティール駐韓米大使が昨日の対談で「インド太平洋地域における最大の脅威は中国であり、今こそ韓国がインド太平洋地域でリーダーシップを発揮する時だ」と述べたのも同じ文脈だ。成首席秘書官の表現を借りれば、米国はいま韓国に対してハンドルを握るだけの運転能力があるのか、タクシーの目的地は同じなのかと問いかけているわけだ。
成首席秘書官は「これほどの国力を持つ強国で戦作権を持たない国は韓国だけ」と述べ、自主国防の重要性を強調した。しかし「北朝鮮の核は防御武器」という李在明(イ・ジェミョン)大統領の評価とは異なり、世界で先制核攻撃の脅威にさらされている国はロシアと戦争中のウクライナを除けば韓国くらいだ。それほど韓国の安全保障環境は深刻だ。多くの国民は北朝鮮の核を探知する能力さえ米国に依存している韓国軍が戦作権を行使することが、韓国の安全保障に実質的に役立つのか確信を持てずにいる。
戦作権の移管をめぐる対立により、毎年開催される韓米安保協議(SCM)の開催に向けた協議が停滞している。政府は今回のSCMで移管の時期を明確に決めようとするよりも、急増する安全保障上の脅威に韓米両国がどう対応するかを議論するべきだ。それこそが自主国防というスローガン以上に国民を安心させ、国民の生活を安定させる道だ。
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