17日(現地時間)、フランス・パリで生活費の上昇に抗議するデモの最中、参加者の1人が物を投げている。フランスは慢性的な財政赤字と膨らむ国家債務を背景に、政治・社会的混乱に陥っている。[AFP=聯合ニュース]
フランスの混乱の背景には、慢性的な財政赤字と国家債務がある。経済協力開発機構(OECD)の「2026年フランス経済報告書」によると、2008~2009年の金融危機当時、フランスとユーロ圏は同程度に支出を増やした。しかし、フランスは2019年までに増加分の半分しか削減しなかった。平均で4分の3を削減したユーロ圏(ユーロを使用する20カ国)とは異なる道を歩んだ。高齢化によって福祉支出が増え、景気低迷時に拡大した支出を削減できなかった。21日、フランス国立統計経済研究所(INSEE)によると、今年4-6月期末の政府債務は3兆5955億ユーロ(約638兆円)で、GDPの119%に達した。
現時点で韓国の財政指標はフランスより良好だ。半導体好況によって経済規模と税収が急増したためだ。国際通貨基金(IMF)は今月初め、今年の韓国のGDPに対する一般政府債務比率を47.3%と予測した。今年4月の予測値(54.4%)から7.1ポイント引き下げた数値だ。2031年の予測値も49.7%となっている。
しかし、安心はできない。政府の「2026~2030年国家財政運用計画」によると、国家債務は今年の補正予算基準で1412兆8000億ウォン(約168兆円)から2030年には1734兆1000億ウォンへと、321兆3000億ウォン増加する。国債の利払い費も今年の34兆4220億ウォンから2030年には51兆914億ウォンに増える。半導体好況によって今年は予想を63兆ウォン以上上回る税収が得られたものの、支出が急増したため、国家債務は増加する。
ソウル市立大学税務学科のキム・ウチョル教授は「韓国とフランスでは現在の財政状況に違いがある」としながらも、「高齢化と国家債務の増加、構造改革の遅れが重なれば、今後10~15年以内に財政運営の選択肢が大幅に狭まる『財政難(fiscal distress)』に直面する可能性がある」と懸念を示した。財政難は国家の債務不履行(デフォルト)とは異なり、政府が必要な財源を調達したり、新たな政策に財政資金を投入したりすることが難しくなる状態を指す。
長期的には成長が鈍化し、支出負担は増大する。フランスがたどってきた道だ。政府の長期財政見通しによると、年平均実質経済成長率は2025~2035年の1.7%から2035~2045年には1.0%に低下する。長期的には1%の成長を達成することさえ難しくなる可能性がある。高麗大学経済学科のカン・ソンジン教授は「韓国が現時点でフランスと同じ状況にあるとは言い難い」としながらも、「成長率が1%以下に低下し、福祉支出も削減できない状況で財政赤字が積み重なり続ければ、フランスと同じ道を歩む可能性がある」と懸念を示した。
債務が増え、成長が鈍化すれば、債務比率は上昇する。韓国政府が昨年9月に発表した「第3次長期財政見通し」によると、現行制度が維持された場合、韓国のGDPに対する国家債務比率は2035年に71.5%、2045年に97.4%を経て、2055年には126.3%まで上昇すると推計された。国会予算政策処の予測値も121.5%で、両機関とも現在のフランス(119%)を上回る水準となっている。ただし、韓国は国家債務(D1)、フランスは対象範囲がより広い一般政府債務(D2)を基準としている。
「10年後の韓国の未来だ」…燃え上がるフランスが突きつけた警告(2)
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