北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)労働党総務部長。
金与正氏は同日、朝鮮中央通信を通じて発表した談話で「今、南部国境の状況は極めて不安定である」とし、「韓国軍部ごろの無謀な空威張りによって、南部国境線一帯には殺伐な局面が醸成されている」と述べた。また、「韓国軍部好戦狂は、去る8月から拡声器警告放送の挑発とともに、南部国境遮断物工事に動員されたわが人員が『越境』したと根拠もない言い掛かりをつけ、自動小銃と大口径機関銃で警告射撃を加えてわが軍人の安全を脅かしている」と主張した。
続けて「8月1日から10月17日現在まで強行された拡声器警告放送の挑発はおおよそ2870回、警告射撃は201回に至った」とし、「敵のこのような乱暴は、『地雷爆発自作自演劇』を作り上げた以降、一層露骨になり、度を越えている」と述べた。北朝鮮は先月21日、西部戦線の非武装地帯(DMZ)で発生した地雷爆発事件について、韓国による「自作自演劇」だと主張している。特に金与正氏は、韓国陸軍第2軍団(第7・第15師団)と第3軍団(第21・第22師団)が管轄する地域の哨所(監視所)を具体的に名指しした。これらの哨所で今月1日から17日までに998回の警告放送と91回の警告射撃が行われたと主張した。
北朝鮮軍は2024年4月から「南北断絶」に向け、MDL一帯に鉄条網や対戦車防御物を設置し、地雷を埋設する「要塞化」作業を進めている。この過程で北朝鮮軍はたびたびMDLを越えて南側に侵入しており、これに対応して韓国軍は警告放送や警告射撃など、定められた手順に従って対応措置を取っている。
韓国政府に対しても非難の程度を強めた。「『和解』や『平和』を唱え、『融和的な姿』を演出していた李在明(イ・ジェミョン)政府の反共和国対決策動がむしろ、露骨に反共を鼓吹していた悪質保守政権である尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府をはるかに凌いでいる」と主張した。さらに「わが軍事指導部は、先制的かつ制圧的な措置として万一の場合に備え、戦術的打撃手段を全ての南部国境線付近に増強配備する問題と、対韓国拡声器放送を再開する問題を検討している」と威嚇した。
慶南(キョンナム)大学極東問題研究所のイム・ウルチュル教授は「韓国軍の対応を無力化し、『南部国境線の物理的要塞化』を支障なく終えようとする意図とみられる」とし、「対北朝鮮政策を巡る韓国内の対立を誘発しようとする側面もあるだろう」と指摘した。
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