トランプ米大統領が13日(現地時間)、アラスカ州ワシラで行った中間選挙の応援演説で支持者らを見つめている。アラスカ州は共和党の強固な地盤に分類されていたが、今回の選挙では接戦州に再分類されるほど共和党候補が激しい追い上げを受けている。[ロイター=聯合ニュース]
2006年当時、与党共和党所属のデニス・ハスタート下院議長の補佐官を務めていたジョン・ラッセル氏(グローバルコンサルティング会社DGAグループのパートナー)は、来月3日(現地時間)に行われる米中間選挙が20年前の選挙の再現となる可能性があるとし、このように語った。20年の時を隔てた2つの選挙に共通するのは戦争、経済、そして政府の道徳性に対する不信だ。
◆敗北の公式…「戦争・物価・道徳性」
ジョージ・W・ブッシュ第2期政権の2年目にあたる2006年の中間選挙で、共和党は上院で6議席を、下院で30議席を失った。2002年に「9・11テロ」後の追い風を受けながら上院で2議席、下院で8議席をそれぞれ増やしてからわずか4年後の惨敗だった。
当時の米国は2003年に始まったイラク戦争の泥沼にはまり込んでいた。戦争の大義名分だった大量破壊兵器(WMD)は発見されず、米軍の死傷者や被害は増え続けていた。中東での戦争はガソリン価格の上昇につながった。
さらに2005年にはハリケーン・カトリーナにより1800人以上が死亡し、45万人が被災した。米南東部が殺人や略奪、放火が横行する無法地帯と化したにもかかわらず、政府は責任転嫁を続けた。こうした中、与党の汚職スキャンダルが相次ぎ、「無能な腐敗勢力」に審判を下すべきという世論に拍車をかけた。ブッシュ大統領の支持率は40%台前半まで急落した。選挙直前には原油価格が劇的に安定したものの、離れてしまった有権者の支持を取り戻すには至らなかった。
◆20年ぶりの再現…「3重苦」むしろ強まる
20年前に確認された「敗北の公式」は今回も似た形で表れている。まず、トランプ大統領はイラン戦争から抜け出せずにいる。就任当日に終結させると公言していたウクライナ戦争も依然として続いている。さらに「米国を再び偉大にする」という関税などの主要政策は物価上昇をあおった。しかもこうした政策は最高裁で違法と判断され、正当性にも傷がついた状態だ。
特に、選挙直前に原油価格を抑えたブッシュ政権時代とは異なり、原油価格は現在も上昇している。批判を覚悟のうえでウクライナ戦争の費用に直結するロシア産軽油まで輸入することを決めたが、軽油価格は連日、過去最高値を更新している。それでも物価上昇の原因をいまだに「バイデン前大統領のせい」にしている。
13日に発表されたAP通信とシカゴ大学世論調査センター(NORC)の世論調査では、有権者の59%が「トランプ大統領は在任中、違法または非倫理的な方法で私的利益を得た」と回答した。また、73%が「トランプ大統領は国よりも自分自身や家族、友人の利益と事業を優先した」と答えた。
こうした中、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)はこの日、トランプ大統領が現職のジョン・コーニン氏の代わりに擁立したテキサス州の上院議員候補ケン・パクストン氏が、2024年末にアラブ首長国連邦(UAE)で開かれたパーティーに出席していたと報じた。同席者の中には200億円を横領して逃亡中だった指名手配犯が含まれていたという。パクストン氏は関係者らが起訴された後も多額の政治献金を受けていたことが明らかになった。
◆100年間で例外は3回…繰り返される「与党審判」
こうした悪材料がなかったとしても、中間選挙は基本的に与党に不利だ。過去100年間の中間選挙で与党が議席を増やした例はわずか3回しかない。いずれも国民が納得できる大きな政治的争点があった。1934年には世界恐慌を乗り越えるための「ニューディール政策」に対する国民の支持があり、1998年にはビル・クリントン大統領への弾劾をめぐる反発が起きた。2002年には米本土が初めて攻撃を受けた9・11テロのため世論が結集した。こうした例外も含め、中間選挙では与党が下院で平均26議席、上院で平均4議席を失ってきた。
現在の米下院では無所属1議席と欠員2議席を除き、共和党が218議席、民主党が214議席を占めている。上院は共和党53議席、民主党47議席だ。上下両院とも共和党が過半数を確保しているが、過去100年間の平均を当てはめると両院ともに民主党が多数党となる計算だ。
2006年の共和党の惨敗を間近で見たジョン・ラッセル氏は「我々は原則に基づいて投票すると信じたいのだろうが、実際は財布の事情に応じて投票する」とし「今回の選挙は政権全体に対する審判であり、有権者は現在、米国が進んでいる方向を支持していない」と話した。
「選挙敗北の公式」がそろった…20年前の悪夢を思い出す米共和党(2)
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