トランプ米大統領が10日にメリーランド州のアンドルーズ合同基地で記者らと対話している。[写真 AP=聯合ニュース]
一方、トランプ大統領が9日にロシアのプーチン大統領とロシアから軽油を大規模に調達することで合意したことをめぐり、民主党だけでなく共和党内でも懸念と批判が出ている。
◇合意当事者は「初めて聞く話」
トランプ大統領はこの日、交流サイト(SNS)を通じて「ロシアとウクライナの戦争でエネルギー停戦がなされた。双方とも同意した。これに違反するな」と投稿した。軽油価格上昇の原因と名指しされ注目を集めているロシアとウクライナのエネルギー施設に対する相互攻撃中断に双方が合意したという主張だ。
ところがゼレンスキー大統領はこの日アクシオスとのインタビューで「(合意は)初めて聞く内容」としながらトランプ大統領の一方的な主張とは異なるコメントを出した。ゼレンスキー大統領はその一方で、「だがロシアがエネルギー停戦に同意するならばウクライナも同意するだろう」と付け加えた。合意のもうひとつの当事者であるロシア側の意思は確認されていない中で、ゼレンスキー大統領はこの日夕方のビデオ演説で、ロシアがトランプ大統領の発表後もウクライナ第2の都市ハルキウの熱併合発電所を攻撃するなどエネルギー施設への攻撃を続けていると明らかにした。
ロシアとウクライナはこれまで互いのエネルギー基盤施設を狙った攻撃をやりとりしてきた。すると選挙を控え軽油価格急騰に負担を感じ始めたトランプ大統領はウクライナにロシアの石油施設攻撃を中断するよう強く圧迫してきた。
両国は昨年3月に米国の仲裁でエネルギー施設攻撃を30日間中断することにしたが、その後も攻撃が続き、合意違反をめぐって互いに攻防を行った。トランプ大統領は先月14日にもロシアとウクライナが互いにエネルギー施設を攻撃しないことで同意したと明らかにしたが攻撃は中断されなかった。
◇署名3週間で翻意…「悪魔との取引」
トランプ大統領が再度ウクライナとロシアのエネルギー停戦を圧迫するのは11月の中間選挙を控え、エネルギー価格上昇に対する対応措置と分析される。
トランプ大統領は停戦主張に先立ち、9日にロシア産軽油を米国と世界市場に大規模に供給することでプーチン大統領と合意したと明らかにした。ロシアが米国と世界に軽油30万トン以上をまず供給して、11月に50万トンとその後100万トンを追加供給する内容だ。このためロシア産軽油の輸入を許容するなど対ロシア制裁緩和措置をともに発表した。
先月16日にロシア産石油とガスの主要輸入国に最大100%の関税を課す対ロシア制裁強化法案にトランプ大統領が署名してからわずか3週間でこれを完全にひっくり返した決定だ。この法案はロシアのエネルギー輸出を防いでウクライナ戦争資金を遮断するための措置だった。
事実上対ロシア制裁緩和と対等交換をした今回の軽油合意をめぐり、米共和党内部でもプーチン大統領に譲歩したという批判が提起されている。野党である民主党では軽油価格急騰で窮地に追い込まれたトランプ大統領が「悪魔との取引」に出たとし非難を浴びせている。
◇共和党でも「購入強行すれば違法の可能性」
これと関連して与野党の上院議員6人はこの日、「ロシアがウクライナの民間人を殺害する状況で米国がプーチンに財政的命綱を提供してはならない」としてトランプ大統領の措置に反対する共同声明を発表した。
声明には共和党のスーザン・コリンズ、リサ・マコウスキ、トム・ティリス、ジョン・カーティス議員と、民主党のジーン・シャヒーン、リチャード・ブルーメンソール議員が参加した。ティリス議員はこの日、NBCとのインタビューで、政権が軽油購入計画を強行する場合、大統領が法に違反していると主張する十分な根拠があると話した。
これに対しベッセント米財務長官はこの日、フォックスニュースとのインタビューで、ロシア産軽油輸入について「米国国民にとって良いこと。すべての法的権限を活用して(軽油合意を)履行するだろう」と明らかにした。対ロシア制裁を緩和することはトランプ大統領が署名した法律に反するという指摘に対しては「誤った主張」と反論した。
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