趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官が8月19日、国会で開かれた外交統一委員会の全体会議で議員らの質問に答えている。左は鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官。 キム・ジョンホ記者
金与正(キム・ヨジョン)労働党部長は先週、調査結果を「自作自演の茶番劇」と嘲笑し、北朝鮮は今月3日にミサイルを発射した。敵が韓国の領土に地雷を埋設し、軍事的挑発を続けている状況だ。にもかかわらず李在明(イ・ジェミョン)大統領の現実認識は依然として懸念される。李大統領は一昨日、10・4宣言記念演説で「敵対と対決の悪循環を断ち切ってこそ平和と繁栄の好循環をつくることができる」と述べ、平和共存の青写真を示した。これに先立ち「国軍の日」記念演説では今回の事件を「不慮の事故」と表現し、北朝鮮に言及しなかった。対話と緊張緩和に向けた努力は必要だが、平和の大前提は隙のない抑止力だ。韓国軍将兵3人が重軽傷を負った状況で、北朝鮮の挑発には沈黙したまま緊張緩和ばかりを前面に出して平和の好循環をつくることができるのか、振り返ってみる必要がある。
政府内の足並みの乱れはさらに深刻になっている。今月1日、北朝鮮の地雷挑発への対応を協議するために招集された国家安全保障会議(NSC)で、趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官と鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官が大声を上げて衝突したという。外交部が北朝鮮の違法なサイバー活動に対する独自制裁を対応策として提示したところ、鄭長官が「地雷事件とは関係のない制裁だ」と強く反対したという。対応の方法をめぐり意見が異なることはある。しかし敵の挑発直後に政府が分裂した姿を見せれば、結局は北朝鮮の責任をあいまいにし、北朝鮮に歓迎される口実を与えるだけだ。
合同参謀本部は、北朝鮮が自発的に地雷を撤去しなければ軍事境界線の南側で地雷除去作戦を継続すると明らかにした。当然の措置であり、それだけで終わらせてはならない。政府は北朝鮮の挑発に厳しく責任を問い、謝罪を引き出す必要がある。緊張が高まった場合に備え、軍事態勢もさらに万全にしておくべきだ。確固たる抑止力と一貫した対応原則があってこそ、対話と平和共存も初めて現実になり得ることを直視しなければいけない。
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