イスラエルのネタニヤフ首相がフライドバイ旅客機の惨事を阻止したヤニブ・ハユン氏、オル・プラディロフ氏、ショタ・ムサエフ博士とその妻シガリット氏と面会している。[ロイター=聯合ニュース]
1日(現地時間)にイスラエル首相府が公開した映像によると、副操縦士を制圧した乗客らはこの日、ネタニヤフ首相と面会し、緊迫した当時の状況を説明した。
副操縦士に刃物で刺されたインド国籍の機長スミット・マチャール氏(39)を治療したショタ・ムサエフ博士は「イスラエル人の乗客らが副操縦士が暴れないようヘッドホンのコードを使って彼を縛った」と明らかにした。
副操縦士の制圧に力を貸したとされる乗客のヤニブ・ハユン氏は「彼(副操縦士)は英語で『私を殺せ(Kill me)、私を殺せ』と叫んだ」と伝えた。続いて「彼が自分の任務に失敗し、むしろ死を選択するという意味だった」と付け加えた。
オマーン国籍という副操縦士の詳細な個人情報はまだ公表されていない。捜査を進めているUAEとイスラエル当局は容疑者を相手に犯行動機や背後に勢力が存在するかどうかなどを調べているが、具体的な捜査結果はまだ発表されていない。
ただ、ネタニヤフ首相はFOXニュースのインタビューで今回の事件に言及し、「副操縦士がイスラム過激派による洗脳教育を受けた」と述べた。
副操縦士はフライドバイに入社してからまだ8カ月も経っていなかった。フライドバイ所属のある操縦士はイスラエルの現地放送に「(容疑者は)一日中、過度に祈りをささげ、女性と握手することさえも拒否した」とし、彼が宗教的な過激主義の傾向を示していたと伝えた。
先月30日午前、UAEのドバイを出発してイスラエルのテルアビブに向かっていたフライドバイ所属のボーイング737MAX旅客機(FZ1073便)の機内で、副操縦士が機長を刃物で刺し、機体を急降下させる事態が発生した。乗客174人のうち大半はイスラエル人だった。
事件当時、副操縦士が機長を攻撃すると、旅客機は1分も経たないうちに高度3万4000フィートから1万7000フィートまで急降下した。機体が旋回しながら急降下する状況の中、イスラエル人の乗客3人と乗務員が操縦室のドアを壊して入り、副操縦士を素手で制圧した。
その後、乗客として搭乗していた非番の操縦士2人が操縦桿を引き継いで機体を安定させ、サウジアラビア北西部のタブーク空港に機首を向け、安全に緊急着陸した。機体尾部の方向舵の一部が破損したが、乗客は全員無事で、フライドバイが手配した代替便でイスラエルに到着した。
◆「未外交関係国出身の操縦士を排除」規定、保安上の問題が露呈
一方、イスラエルのチャンネル12は、イスラエルの治安当局が外交関係のない国出身の操縦士の飛行を禁止する規定を適切に執行しておらず、フライドバイ旅客機の攻撃事件をきっかけにこうした保安上の問題を如実に露呈したと報じた。
2020年にイスラエルとUAEの国交正常化を実現した「アブラハム合意」によると、イスラエルと外交関係のない未外交関係国出身の操縦士はイスラエル行きの旅客機を操縦できないよう規定している。
しかしイスラエルの国内情報機関シンベトはフライドバイ側に未外交関係国出身の操縦士を除外するよう要請しただけで、所属操縦士の出身背景を一度も直接確認していなかったことが明らかになったと、同放送は伝えた。
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