手書きの案内 - ホワイトボードに手書きされた野球場の観客席案内。[X キャプチャー]
今回の大会は、天文学的な費用と高度な運営能力を必要とする巨大なスポーツイベントを、地方自治体が担えるのかという根本的な問いを投げかけている。10年前、愛知県と名古屋市がアジア大会を誘致した際、唯一の競争相手だった福岡県は、費用の問題で断念した。大会運営や大会後の管理に莫大な費用がかかる「ホワイトエレファント(維持・管理が重荷となる施設)」を抱えることへの負担感が、いかに大きいかを示す事例だ。3年前の杭州アジア大会を前に、中国政府はインフラ整備などに41兆ウォン(約4兆7600億円)を投じたが、収入は1兆ウォンにとどまった。
2036年夏季五輪という、さらに大規模なイベントの開催を目指す全羅北道(チョルラブクド)と全州市(チョンジュシ)は、今回の大会を反面教師とすべきだ。全羅北道は昨年、国内候補都市の選定過程で「低コスト・高効率」を掲げ、ソウルを抑えて選ばれた。しかし、6兆ウォンを超える財政負担が現実味を帯びると、最近になって200キロ以上離れたソウル市に共同開催を打診した。これについてスポーツ界の関係者は、「ひとまず大会を誘致すれば、政府が特別法を制定して国費を出してくれるという、古い算段を持ち出したのではないか」と懸念している。
2018年平昌(ピョンチャン)冬季五輪で報道官を務めた大韓障害者水泳連盟の成百柔(ソン・ベギュ)会長は、「平昌では政府を挙げた全面的な支援のおかげで、かろうじて黒字を確保できた。しかし、自力で成り立つ仕組みを持たない国際大会には、もはや競争力がない」と述べた。その上で、「1988年五輪の遺産を持つソウル市とは異なり、全羅北道と全州市は関連インフラが大幅に不足している。経済面での徹底した検証と予算管理を行わなければ、後の世代に莫大な借金を押し付けることにもなりかねない」と警告した。
[アジア大会]3700億円を投じても「三流の運営」(1)
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