ゼレンスキー大統領は昨年1月、ウクライナ軍がロシア西部クルスク州で北朝鮮兵2人を捕虜にしたと明らかにした。ゼレンスキー大統領はX(旧ツイッター)で、北朝鮮兵2人は負傷した状態でキーウに移送され、ウクライナ保安庁(SBU)の取り調べを受けていると伝えた。写真はゼレンスキー大統領が公開した北朝鮮兵。[ニュース1]
政府は何よりもまず2人が持つ情報を徹底的に確認することが求められる。2人は北朝鮮のロシア派兵と参戦の実態を経験した生き証人だ。派兵の経緯や指揮系統、実際の戦闘状況、北朝鮮軍の武器・装備、死傷者の規模などを綿密に把握しなければいけない。これを通じて北朝鮮がロシアにどのような規模と方法で派兵し、戦場でどのような役割をしたのか、その具体的な実態を明らかにしなければならない。北朝鮮による国際法違反や人権侵害が確認された場合には、国際社会に知らせ、厳正な責任を問うべきだ。
北朝鮮兵捕虜の韓国行きは、北朝鮮のロシア派兵と参戦の実態を国際社会に具体的に示した出来事だ。北朝鮮が「拉致」や「韓国の工作」と主張しながら韓国非難を強めたり、軍事的な脅威の水準を高めたりする可能性に備える必要がある。軍と安全保障当局はいかなる偶発的な事態にも即座に対応できるよう、隙のない警戒態勢を維持することが求められる。
ウクライナが自国の捕虜数千人と北朝鮮兵捕虜2人を交換するというロシアの提案を拒否し、2人の自由意思を尊重して韓国行きを認めたことは大きな意味を持つ。外交当局は移送過程の安全保障上の問題により関係国との外交的摩擦が拡大しないよう緊密に連携しなければいけない。また、政界がこの問題を与野党の陣営論理に基づいて政争化することも警戒する必要がある。
いま重要なのは実効性のある事後措置だ。何よりも2人の捕虜の身辺の安全を最優先とし、北朝鮮による危害の可能性に徹底的に備えなければいけない。戦争の悲劇によって精神的・身体的な傷を負った若者たちが韓国社会に安定して定着できるよう、医療・心理治療などきめ細かな支援体制も要求される。政府は安全保障リスク管理とともに、2人が持つ情報を正確に確認し、人道主義の原則の下で国家としての責務を果たさなければならない。
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