2月に開催された第9回労働党大会で総書記に再推戴された後、出席者の拍手に応える金正恩国務委員長 [聯合ニュース]
北朝鮮の金日成(キム・イルソン)共産党委員長に代わって行ったこの演説は、党の正統性と存在理由を「全朝鮮的統一」と「民族的解放」に置いていることを示す、労働党の礎石だった。3000万人の民族の願いである自主独立と統一国家を実現することを目標とした党規約はその後もこの基調を維持し、北朝鮮の組織と宣伝の道具として機能した。北朝鮮は党規約を「党組織と党員の活動準則であり、党組織と党員が一様に守るべき党建設の原則と党生活の規範の総体」と規定している。(『朝鮮語大辞典』)
北朝鮮は今年2月、第9回党大会を開き、党規約を改正した。国家安保戦略研究院が入手して公開した新しい党規約では2021年版の規約から計34カ所が修正された。序文と60条項のうちおよそ半分に手が加えられたことになる。ベールを脱いだ党規約では入党年齢を18歳から20歳(第2条)に変更し、「の日とする」を「の日だ」(第3条)、「階級的な敵」を「階級的な敵の策動」(第4条)とするなど単純な表現を修正したところも多い。
◆分断を売国と言っていたが
しかし目を引くのは、北朝鮮体制の最高位にある労働党の「当面の目的」を修正した部分だ。従来の規約は序文で、労働党の当面の目的を「共和国北半部で富強かつ文明的な社会主義社会を建設し、全国的範囲で社会の自主的かつ民主主義的な発展を実現することにあり、最終目的は人民の理想が完全に実現された共産主義社会を建設することにある」と明記していた。新しい規約では「共和国北半部で」という表現を削除した。また「全国的範囲で社会の自主的かつ民主主義的な発展を実現することにある」という内容も削除した。
北朝鮮は1948年の政権樹立時に制定した憲法で首都をソウルと定め(1972年に憲法で平壌に変更)、分断を売国行為と主張しながら、南北統一への努力を党と国家の存在理由と考えてきた。韓国戦争(朝鮮戦争)の名分も国土完征(完全征服)、すなわち武力による統一だった。ところが党規約の改正を通じて、金鎔範の演説から80年を経て、統一政府樹立という労働党の最初の約束の痕跡まで消したのだ。政策は現実を反映するものだ。前任の指導者を否定することで自らの正統性を確保しようとするのも政治の本質の一つだ。しかし世襲体制である北朝鮮において先代指導者を否定することは、現在の指導者自身に傷をつけるのと変わらない。にもかかわらず、金正恩委員長が政権を握って14年目にこうした「冒険」に出たのは、現実的な独自路線を構築し、自らが提示した「敵対的な二つの国家論」を党規約に反映し、今後の軍事・外交的攻勢を念頭に置いた布石である可能性が高い。金日成政権末期と金正日(キム・ジョンイル)時代に国際的孤立と経済難によって体制存立の危機が迫った際、北朝鮮は民族と統一を枠組みとして利用し、守勢的・防御的な局面を乗り切ろうとした。しかし金正恩委員長は核武力を基盤に、もはや守勢に追い込まれることはないというシグナルを内外に発信している。
また、金正恩委員長は党規約の改正を通じて自らの政治工学も明確に示した。序文にあった「偉大な首領を永遠に奉り」という表現など先代の首領を象徴する文言をかなり削除する一方で、党総書記である金正恩一人の唯一的指導体制を死角なく明文化した。遺訓統治から脱却した金正恩唯一支配の絶対化だ。従来は「労働党の首班であり、党を代表し、全党を組織・指導する」としていた党総書記の権限に、重要幹部の任免権、党員の入党・除名権、党組織と部署の解散権を与えたのが代表的だ(第24条)。党のすべての事業を組織・指導する党中央委員会に、党中央、すなわち金正恩唯一的指導体制を確立する任務も明記した(第25条)。慣習的な権限行使から脱して党総書記に絶対的な権限を制度的に裏付けるものだ。
さらに「戦時には選挙を行わない」(第15条)としたり、全員会議で国防事業に関する問題を討議・決定する(第26条)条項を新設したりして「軍事的常時危機」を強調した。韓国を含む対外的な脅威の水準を高め、国内の結束を促すためだ。特に北朝鮮は、従来は警告・厳重警告・権利停止・候補党員への降格という4段階の党員処罰規定(第7条)に、けん責や職務停止などの懲戒規定を追加した。党員とエリート層の思想的混乱や組織離脱を事前に細かく取り締まり、体制の緩みを防ぐという意図だ。
【コラム】「民主統一」宣言から80年、金正恩が消した労働党の最初の約束(2)
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