8月、中国北西部の東風商業航天創新試験区で、再使用型ロケット「朱雀3Y2」が打ち上げられた。中国はこの日、ロケット1段目を陸上で回収するのに初めて成功した。[新華=聯合ニュース]
◆弾道ミサイルから再使用型ロケットまで
1970年、中国初の人工衛星「東方紅1号」を打ち上げた宇宙ロケット「長征1号」は、長距離弾道ミサイル(DF-4)の派生型にすぎなかった。しかし中国は模倣にとどまらなかった。長征2・3・4号により低軌道と静止軌道を開拓し、1980年代には液体水素の上段エンジンを搭載し、世界の商業打ち上げ市場の扉をたたいた。度重なる失敗と西側の技術規制に深い傷を負ったものの、彼らは挫折することなく「信頼できる宇宙輸送の本質」を全身で学んだ。2000年代に入ると毒性燃料の制約から脱し、ケロシンと液体水素を基盤とする新世代ロケット(長征5・6・7・8・12号)へと体質を転換した。大型ロケットの長征5Bは、月と火星、そして独自の宇宙ステーション「天宮」のモジュールを軌道に投入し、大陸の夢を支えた。最近は海南商業宇宙発射場で長征10Bが1段目の海上回収に成功し、再使用型ロケットの幕を開いた。しかしこれは一つの里程標にすぎない。「再使用の完成」は依然として試験中だ。
中国は宇宙インフラの建設にも着手した。2003年の神舟5号による初の独自有人飛行以降、ドッキングと滞在、補給と宇宙遊泳を細かく分けて数十回にわたり検証した。こうした積み重ねの末、2022年に独自の宇宙ステーション「天宮」を完成させ、人類史上、国際宇宙ステーション(ISS)と並んで常時軌道上の拠点を持つ国になった。月の地形マッピングと月の表側への着陸を経て、人類で初めて嫦娥4号を月の裏側に着陸させた。その後、嫦娥5号、6号へと続いた月の表側・裏側からのサンプル帰還、そして一度の挑戦で周回機・着陸機・ローバーを火星に到達させた天問1号の成果は「失敗―学習―拡張」という堅実かつ段階的な技術習得の勝利だった。低軌道の宇宙通信網の構築でも、国家主導の「国網」と商業網「千帆」を前面に立て、スペースXのスターリンクに対抗している。国際電気通信連合(ITU)に提出された衛星登録数だけで20万機に達する。ただ、書類上の数を技術の先行と同一視することはできない。定められた期限内に軌道を衛星で埋める大量生産能力、打ち上げ回転率、グローバル端末普及と安全保障規制という巨大な障壁が立ちはだかっているからだ。
「スケール・スペース(Scale Space)」はロケットや衛星を大量に作るというスローガンだけではない。アンカー需要、大量生産、高頻度の打ち上げ、安定的運用、端末・セキュリティ・規制と結びついたサービス収益が共に稼働して初めて成立する。中国はまだスペースXが実証した再使用の経済性とグローバルサービス能力には到達していない。しかし任務をインフラに結びつけ、失敗を次の量産と運用の資産へと変える方向に急速に移行している。今日、韓国社会が中国の宇宙強国化を眺める視線には、漠然とした驚嘆と好奇心があふれているが、その裏側にある冷徹な技術構造と戦略的な重みに対する警戒感はかすでいる。一方では中国の技術的成果に感嘆しながら、他方では宣伝のための誇示にすぎないとして済ませる安易な姿がある。
◆得意とする点を緻密に育てるべき
我々が中国の70年にわたる宇宙開発の軌跡を見ながら投げかけるべき問いは、「なぜ我々は彼らのように巨大なロケットや探査機を打ち上げられないのか」ではない。中国のあらゆる動きをやみくもに追いかけることは我々の能力にも時代の流れにも合わない。宇宙先進国が数十年前に歩んだ道を単純に真似るだけでは、爆発的に拡大するグローバル宇宙経済の激流を乗り越えることはできない。いま韓国に必要なものは明確だ。韓国の実情に合った「スケール・スペース」へと進まなければいけない。第一にロケット・衛星・探査機という単品製造の枠組みを打ち破り、データを中心に産業とインフラが膨張する宇宙経済の大きな流れをつかまなければいけない。韓国が持つ世界最高レベルのIT、半導体、AI、超精密製造能力を宇宙分野と結びつける必要がある。
第二に、スタートアップ中心の「ニュースペース(New Space)」パラダイムを超え、大量生産とグローバルサービス拡張性を担保するスケール・スペースへと大胆に飛躍しなければいけない。中国や米国が広げている舞台のすべての領域で競争するよりも、低軌道分散型インフラ、特化型通信・航法補正、高付加価値の宇宙データプラットフォームなど、韓国が最も得意とする独自のニッチを先取りし、それをグローバルな規模へと育てていく緻密な戦略が求められる。宇宙で競うのはロケットの大きさではない。宇宙で得たデータを地上での意思決定とサービスに変えるスピードだ。韓国もそのルールを設計する側に立つべきではないだろうか。
金承祚(キム・スンジョ)/ソウル大名誉教授
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