[AP=聯合ニュース]
最近、ロンドンでは高級文具店が増え、若い消費者の間で万年筆や手帳、手紙を書くこと、シール集めといった趣味が再び人気を集めている。米手芸用品大手マイケルズは2026年のトレンド報告書で、編み物や刺しゅう、絵を描くことなど、アナログな趣味に関する検索数が前年比136%増加したと明らかにした。編み物関連用品の売り上げも40%増加した。
モレスキンの手帳は今年上半期の売上高が6%以上増え、数年間続いたマイナス成長から脱した。ニールセン・アイキューの集計では、数字パズルの販売(10%増)と富士フイルムのインスタックスカメラの販売(約30%増)も回復傾向を示した。こうした動きは、デジタル中心の生活と実物に触れる体験とのバランスを求める消費行動に近い。
音楽ストリーミング配信を中心とする事業構造を持つワーナー・ミュージック・グループ(WMG)では、直近の四半期に、LPやCDなどのパッケージ型の音楽・映像ソフトの売上高が前年同期比5.1%増加した。シャーピーやペーパーメイトなどのブランドを持つニューウェル・ブランズ(NWL)も、筆記具部門が5.2%成長したことに支えられ、約4年ぶりに全社売上高が増加に転じた。増加率は3.0%だった。デジタル化が最も速く進んだ音楽と筆記の分野で、実物への需要が再び高まった結果だ。
AIが高度化するほど、効率的に生産すること自体は特別な価値を持たなくなる。一方、時間と人の手をかけて得られる実体験は、むしろ希少になる。FTが指摘した「アンチAIポートフォリオ」が人気を集める理由もここにある。AIには実現できない「代替不可能な体験」が、一過性のブームを超えて企業に持続的な利益をもたらすものとして定着するかどうかが、今後の投資の注目点となる。
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