オーストラリア国籍のハイロックス選手、ジョアンナ・ヴィエトリク。[インスタグラムから キャプチャー]
14日、澎湃新聞など中国メディアによると、12日に北京で行われたハイロックスの女子エリート部門に出場したオーストラリア国籍のジョアンナ・ヴィエトリクは、1時間1分の記録で優勝した。
ヴィエトリクは競技序盤には特に異常が見られなかったが、4種目目のバーピーブロードジャンプに取り組んでいる最中に便失禁を起こした。軟便が脚を伝って流れ落ちたが、ヴィエトリクは競技を中断せず、残りの種目をすべてこなした。
ネット上で公開された動画には、下半身に排せつ物が付着したまま競技を続けるヴィエトリクの姿が映っていた。その過程で、会場のマットやローイングマシン、サンドバッグなど、複数の選手が使用する施設や器具も汚染されたという。
後続の選手にも影響が及んだ。一部の選手は、汚れた床で滑ったとされる。
◇審判も気付いたが競技続行…「他の選手に影響」
審判は競技中に状況を把握し、運営側に報告した。一部のマットを撤去し、後続の選手がその区間を迂回する措置を取ったものの、ヴィエトリクの競技は中断させなかったという。
ヴィエトリクは最終的に完走し、優勝を果たした。
これについて、極限状態でも競技を諦めなかった選手の意志を高く評価する声が上がる一方、衛生面や他の参加者の安全を考慮し、競技を中断させるべきだったとの批判も相次いだ。
ある中国のネットユーザーは「けがをした後に応急処置を受けて競技を続けるのは、状況をコントロールできる範囲で闘志を示すことだが、失禁は他の参加者に影響を与え続ける可能性がある」とし、「自分の意志を示すことと、他の選手を生理的なアクシデントに巻き込むことは別問題だ」と指摘した。
判定の公平性を疑問視する声も上がった。ハイロックスの競技規則では、ごみを捨てたり、床に唾を吐いたり、鼻水を飛ばしたりする行為などが禁止されており、違反すると2分のペナルティーが科される。
中国人選手が競技中に自分の顔に水をかけた際、他の参加者に水がかかったとして、2分のペナルティーを受けた例も挙げられた。一部の参加者は、こうした規則を適用する一方で、共用の施設や器具を汚染した選手に特段の制裁を科さず、競技を続けさせたのは公平性を欠くと主張した。
◇優勝者「勝ちは勝ち」…競技後、病院で点滴
ヴィエトリクは競技後、自身のSNSに「勝ちは勝ち」と投稿した。「自分に厳しくなれ。それができないなら帰れ」という趣旨の投稿もした。
競技中に起きたことについて、特に説明や謝罪はしなかったとされる。便失禁の原因は明らかになっていない。ヴィエトリクは競技後、病院で点滴を受ける姿を写した写真を公開した。
議論が広がると、大会を主催したハイロックス中国側は「事態の発生後、組織委員会は該当区域と走路を全面的に消毒し、関連する器具を現場で廃棄した」とし、「廃棄物は回収・管理基準に従って厳格に処理した」と説明した。
また、事態の発生直後に影響を受けた区域とコースを閉鎖・隔離し、すべての競技日程が終了した後、会場のカーペットを交換し、施設全体を消毒する予定だと説明した。
◇ランニングとファンクショナルトレーニングを組み合わせ…中国では1万人が参加
ハイロックスは、ランニングとファンクショナルトレーニングを組み合わせた屋内フィットネスレースだ。参加者は1キロを走った後、スキーエルゴやスレッドプッシュ・プル(そり押し・引き)、バーピーブロードジャンプ、ローイングなど、指定された運動を行う。この形式で8区間をこなす。
大会は個人戦やダブルス、リレー、プロなどの部門に分かれる。北京大会の個人戦の参加費は799元(約1万8400円)で、観客の入場料は80元だった。中国でも最近、人気が高まっている。4月に上海で開かれた大会には、1万人以上が参加した。
この記事を読んで…