イランのマスード・ペゼシュキアン大統領。AFP=聯合ニュース
ニューヨーク・タイムズ(NYT)は当時の状況をよく知るイラン当局者5人とイスラム革命防衛隊員2人の話を引用してこのように伝えた。
報道によると、イラン軍はホルムズ海峡でカタールの液化天然ガス(LNG)運搬船を含む商船3隻を攻撃した。
攻撃の知らせを受けたペゼシュキアン大統領は、アフマド・バヒディ革命防衛隊総司令官に直接電話をかけ、大声で「無謀な行動だ」と叱責し、経緯を問いただしたという。
これに対しバヒディ総司令官は、自身は商船攻撃を承認しておらず、事前に攻撃について知りさえしなかったと釈明したという。
イランの安全保障政策を統括する最高国家安全保障会議(SNSC)も攻撃計画を全く把握していなかったという。現場で軍事作戦を遂行する一部の軍組織が最高指導部の事前承認なしに独断で動いたという意味だ。
商船攻撃翌日の7月8日、米国はイランへの攻撃を再開し、両国間の終戦了解覚書は事実上無力化された。
その後、イラン指導部内部では前例のないレベルの衝突が起きたとNYTは伝えた。
イラン当局者によると、指導部の会議では怒号が飛び交い、将官級の人物2人が辞任をにおわせて圧力をかけた。SNSCも改編され、革命防衛隊で歴代最長期間にわたり総司令官を務めたモフセン・レザイ氏が事務総長に任命された。
ペゼシュキアン大統領は誰が商船攻撃を決定したのかを集中的に追及し、現場指揮官らが指導部の承認を待たずに「ホルムズ海峡の統制権を侵害するすべての船舶を攻撃する」という従来の指針に従って独自に行動したとの報告を受けたという。
当時、イラン政府は対外的には、攻撃を受けた船舶が違法な航路を利用したためだと主張した。
しかし米国当局者らは、イラン側が米国と中東諸国には一部軍部による「独断的な行動」だったという趣旨で釈明したとNYTに伝えた。
NYTは今回の事件について、イラン内部で実用主義穏健派と極端な強硬派の間の権力闘争が激化していると分析した。
同紙は「イラン指導部の大半は、極端な強硬派が独断で行動した事実を全く知らなかった」とし、「強硬派の秘密裏の動きが、米国との敵対関係を終わらせ、破綻した経済を立て直そうとしていた実用主義穏健派の努力を台無しにした」と伝えた。
続けて、双方の分裂が続く中、強硬派の立場はむしろさらに強固になったと評価した。
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