2024年、「国軍の日」76周年のメディアデーのリハーサルで、戦闘機に護衛されながら飛行する海軍の海上哨戒機P-8A。P-8Aはホルムズ海峡への派遣候補に挙がっている。[聯合ニュース]
政界関係者によると、国防部は9日、陳聲準(チン・ソンジュン)国会国防委員長ら国防委員に直接報告した際、「ホルムズ海峡への派兵は決定していない」としながらも、「事態に備え、軍事面で可能な貢献策を幅広く検討している」と説明した。投入の可能性が取り沙汰されている装備や部隊についても説明があったという。与党関係者は13日、「派兵するかどうかがまだ定まっていない中、複数のシナリオを検討しているという趣旨だった」と伝えた。
軍当局が検討している主な装備の一つが、海上哨戒機P-8Aだ。対潜水艦戦や対水上艦戦、海上監視・偵察などを担う多目的航空機で、2024年に韓国に導入され、昨年、実戦配備された。最高飛行速度は時速907キロで、長距離Xバンドレーダーと高解像度の電子光学(EO)・赤外線(IR)カメラを搭載し、数十キロ先の目標も追跡できる。
P-8Aがホルムズ海峡に投入された場合、任務の重点は海上監視・偵察に置かれる可能性が高い。レーダーで不審な目標を探知・識別したうえで、友好国の艦艇や防空部隊に関連情報を伝える形だ。海軍はP-8Aの6機を含む海上哨戒機21機を保有しており、ほかの装備に比べて運用に余裕があるとの見方も出ている。
P-8Aの運用には滑走路と整備施設が必要なため、ホルムズ海峡に近いアラブ首長国連邦(UAE)の米軍アルダフラ空軍基地を活用する可能性も取り沙汰されている。国防部の現地調査団は先にUAEを訪問し、地域情勢や安全状況などを確認した。こうした事情から、調査団はアルダフラ基地でのP-8Aの運用に必要な条件も確認したのではないかとの観測が出ている。
海軍特殊部隊(UDT/SEAL)に所属する爆発物処理大隊(EOD)も検討対象だ。水中の爆発物の探知や即席爆発物の解体を主な任務としており、派遣されればホルムズ海峡での機雷除去作戦に参加できる。
ただし、EODの派遣は、戦力としての実質的な貢献よりも象徴的な意味合いが大きくなる可能性があるとの分析もある。海軍の掃海艦は繊維強化プラスチック(FRP)製で高波に弱く、最高速度も時速約28キロにとどまるため、長距離の移動には制約がある。韓半島(朝鮮半島)近海での作戦に特化しているうえ、掃海艦を積んで運ぶ専用輸送船がなく、民間の支援が必要となることも課題だ。EODだけを派遣する場合、韓国が機雷除去などを通じて海上の安全確保に参加しているという政治的メッセージを発信する意味合いが強くなる可能性がある。
燃料や弾薬などの軍需物資を補給する補給艦も検討対象だ。海軍は天池(チョンジ)級補給艦(4200トン級)3隻と昭陽(ソヤン)級補給艦(1万1000トン級)1隻を運用している。ホルムズ海峡で、給油システムに互換性のある友好国の艦艇に燃料などを供給できる。軍艦を直接投入することで、航行の自由と海上交通路の安定に貢献していることをアピールすることもできる。
ただし、軍当局内では、補給艦の投入の優先順位は低いようだ。航行速度が遅く、少なくとも100人余りの乗組員が必要となる。一部の艦艇では老朽化も進んでいる。
兵力を派遣しない形での貢献も取り沙汰されている。成首席秘書官は10日のラジオインタビューで、「貢献の方法にはさまざまな選択肢があるが、具体的な方法はまだ最終決定されていない」とし、「派兵以外の選択肢として、技術的な支援もあり得る」と述べた。
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