したがって、「この程度の黒字が続くだろうか」という質問は、「韓国国民が貯蓄するお金の半分以上が持続的に流出するだろうか」に置換することができる。最近の外国為替市場の状況は資本流出規模が総貯蓄の半分に満たず、ドルが下落して黒字を減らしていく過程が進んでいることを示唆する。こうした調整がどこまで進むのか知るのは容易ではない。しかしもし、調整が終わった後も依然として大規模な経常収支黒字が続くならば、これをどのように受け止めるべきだろうか。
台湾の場合を参考にできる。台湾は人口2000万人以上の国で唯一経常収支黒字がGDP10%を持続的に上回る経済だ。これを半導体競争力の勝利と解釈するならばコインの一面だけを見るものだ。反対の面には「ひとつの中国政策」の圧力にともなう大規模資本流出がある。国家安全保障と体制存続を不安に考える台湾の人たちは自身の資産のうち相当部分を海外に備蓄しようとし、企業も海外投資の割合を高く引き上げている。その結果、台湾の純対外資産はGDPの200%前後で推移している。長期間の経常収支黒字で有名な日本もこの数値は100%に満たない。
韓国経済も躍動性低下にともなう投資収益率下落で資本流出が増加し、経常収支黒字が拡大した。しかし昨年までその規模はGDPの4~5%を大きく抜け出さず、純対外資産もGDPの50%程度だ。低くなった投資収益率が海外投資をあおったりしたが、台湾のように国家安全保障や体制維持に対する不安まではなかったようだ。しかし万一、台湾のようにGDP10%以上の黒字が続くならば、これは韓国経済に対する内外の投資家の不安が深刻な水準であることを示唆するかもしれない。
経常収支は国家競争力のものさしではない。黒字が大きいほど良いのではなく、特定の水準を政策目標に設定することもできない。だが経常収支変動を通じて市場が送るシグナルは正確に解釈する必要がある。今年の黒字急増は予想できなかった半導体の祝福の結果だが、大規模黒字が続くならば投資家の認識に影響を及ぼす要因を点検してみる必要がある。金融市場信頼度、労働市場の柔軟性、規制・租税政策の合理性、国家安全保障などが主要点検目録に含まれる。莫大な経常収支黒字は国内の投資環境を懸念して海外に流出する韓国の資本がとても多いという意味でもある。
チョ・ドンチョル/KDI国際政策大学院教授
【コラム】過去最大の経常収支黒字を吟味する=韓国(1)
台湾の場合を参考にできる。台湾は人口2000万人以上の国で唯一経常収支黒字がGDP10%を持続的に上回る経済だ。これを半導体競争力の勝利と解釈するならばコインの一面だけを見るものだ。反対の面には「ひとつの中国政策」の圧力にともなう大規模資本流出がある。国家安全保障と体制存続を不安に考える台湾の人たちは自身の資産のうち相当部分を海外に備蓄しようとし、企業も海外投資の割合を高く引き上げている。その結果、台湾の純対外資産はGDPの200%前後で推移している。長期間の経常収支黒字で有名な日本もこの数値は100%に満たない。
韓国経済も躍動性低下にともなう投資収益率下落で資本流出が増加し、経常収支黒字が拡大した。しかし昨年までその規模はGDPの4~5%を大きく抜け出さず、純対外資産もGDPの50%程度だ。低くなった投資収益率が海外投資をあおったりしたが、台湾のように国家安全保障や体制維持に対する不安まではなかったようだ。しかし万一、台湾のようにGDP10%以上の黒字が続くならば、これは韓国経済に対する内外の投資家の不安が深刻な水準であることを示唆するかもしれない。
経常収支は国家競争力のものさしではない。黒字が大きいほど良いのではなく、特定の水準を政策目標に設定することもできない。だが経常収支変動を通じて市場が送るシグナルは正確に解釈する必要がある。今年の黒字急増は予想できなかった半導体の祝福の結果だが、大規模黒字が続くならば投資家の認識に影響を及ぼす要因を点検してみる必要がある。金融市場信頼度、労働市場の柔軟性、規制・租税政策の合理性、国家安全保障などが主要点検目録に含まれる。莫大な経常収支黒字は国内の投資環境を懸念して海外に流出する韓国の資本がとても多いという意味でもある。
チョ・ドンチョル/KDI国際政策大学院教授
【コラム】過去最大の経常収支黒字を吟味する=韓国(1)
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