韓国海外緊急救護隊(KDRT)が、大洪水の発生から11日目の5日(現地時間)、ネパール側と協力し、行方不明の韓国人9人が働いていた水力発電所のトンネルから中国人男性を救助している。[写真 外交部]
韓国人の行方不明者を捜すためネパールに派遣されたKDRTは、洪水発生から11日目の5日、行方不明者らが働いていたアッパートリシュリ(UT)-1水力発電所の建設現場のトンネルで、中国人1人を救出した。KDRTが公開した映像には、韓国の救助隊員らが、泥に覆われた暗いトンネルの中へ、はって入っていく様子が映っていた。隊員らは腰の高さまで達した川の水をかき分けながら生存者を捜し、トンネル内の225メートル地点で中国人男性の陸海涛さんを救助した。陸さんは中国国営放送のCCTVなどに、「遠くに救助隊の明かりが見えるたびに、力の限り叫んだ」「救助隊員が来て私を見つけてくれたときは、本当に信じられない思いだった」と語った。韓国とネパールの捜索チームは、「近くにもう1人いたが、生きているかどうかは分からない」という陸さんの証言をもとに、捜索を続けている。
KDRTはネパール軍当局と協議し、▷ウィアダム地区のトンネル ▷発電所建屋とイエローブリッジの周辺および付近のトンネル ▷ラムチェからドゥンチェにかけての山岳地帯--の3カ所を捜索することにした。特にKDRTは、行方不明者の家族の要望を受け、事故現場付近を徒歩で捜索できるよう求めた。しかし、ネパール側は徒歩での捜索に伴う危険性などを考慮し、認めない姿勢を崩していない。現場で捜索に当たったシェルパのジェンジェン・ラマさんは、「洪水で土砂や石があちこちに堆積し、地盤も弱くなっている」と説明し、「電力供給が不安定なうえ、現場に関する情報も非常に限られており、捜索は難しい状況だ」と話した。
捜索が長期化するなか、趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官は前日、自らネパールを訪問した。現地に滞在する行方不明者の家族の1人は、「毎日、すがるような思いで過ごしている」と話し、「ネパール軍と協議して安全を確保したうえで、イエローブリッジ付近で、徒歩による大規模な捜索を一度でも実施してほしい」と訴えた。
韓国の学校に通うネパール人留学生の一部は、急きょ帰国している。在韓ネパール留学生会のソナム・シェルパ副会長は、「学生会が把握している学生のうち、ラスワに家族や知人がいるネパール人留学生4人が、洪水発生の1〜2日後に急きょネパールへ帰国した」と明らかにした。2学期の開始を前に惨事が起きたため、学生たちはその学期の履修をすべて断念し、ネパールへ向かったという。
帰国できずにいる留学生たちは、行方不明になった家族や友人の知らせを切実な思いで待っている。慶星(キョンソン)大学の留学生、ラクパ・チリンさん(21)は、洪水発生後、ラスワで働いていた父親と連絡が取れなくなった。チリンさんは、「父はラスワの国境地帯で働いていた。洪水がその地域を襲い、建物をすべて押し流す映像を見て、絶望した」と語り、「父がもうそばにいないという事実が信じられない」と話した。また、「故郷に帰ろうとしたが、家族から、今回のことは気にせず韓国に残って学業に集中するようにと言われ、帰らなかった」と説明し、「数カ月後、休みに入ったらネパールに帰り、家族に会うつもりだ」と語った。
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