今年3月、米デラウェア州の空軍基地で行われた将兵の追悼式典に出席したピート・ヘグセス国防長官(左)とダン・ドリスコル陸軍長官(中央)。[ロイター=聯合ニュース]
イラン戦争勃発後の今年4月、陸軍参謀総長ら陸軍の高級将官3人を一斉に更迭したのに続き、戦争のさなかに陸軍の文民最高責任者まで交代させたことになる。米国の陸軍、海軍、空軍の各長官は、国防長官の指揮・監督を受ける各軍の文民最高責任者だ。これにより米陸軍は、軍人と文民双方の最高指導者のポストがいずれも空席となるなか、職務代行体制で戦争を遂行することになった。
ヘグセス氏は第2次トランプ政権の発足後、軍上層部を大幅に入れ替えてきた。就任とともに、「愚かで、無謀で、WOKE(過度な政治的正しさ)だ」として、30人余りの高級将校を一斉に解任、または左遷した。
イラン戦争のさなかにも、将軍4人が不可解な理由で軍を去った。まず、戦争が長期化するかどうかの岐路に立っていた4月初め、ランディ・ジョージ陸軍参謀総長が更迭された。当時、陸軍のヘリコプターが親トランプ派歌手の自宅上空でホバリングしたことをめぐり、「私的な航空ショーだ」との批判が起きると、ジョージ参謀総長は操縦士らを職務停止処分とした。ところがヘグセス氏はその処分を解除したうえで、ジョージ参謀総長に退役を求めた。
また、デービッド・ホドニー訓練司令官とウィリアム・グリーン陸軍主席聖職者も解任され、6月には欧州・アフリカ司令官のクリストファー・ドナヒュー将軍が中将級の職に格下げされた。事実上の強制退役だった。この4人が胸に付けていた階級章の星は、合わせて14個に上る。
文民出身者も例外ではなかった。ヘグセス氏は今年4月、ジョン・フェラン海軍長官を更迭した。現地メディアは、フェラン長官がドナルド・トランプ大統領の超大型戦艦建造事業「黄金艦隊」構想の納期を守れなかったためだとの分析を示した。
この日、ホワイトハウスに辞表を提出したドリスコル陸軍長官の更迭も、以前から予想されていた。ドリスコル氏が昨年11月、ウクライナ戦争の終結交渉の代表として派遣され、次期国防長官の有力候補に急浮上して以降、両者の間には微妙な緊張関係が生まれた。その後、2人は人事問題などをめぐり、ことあるごとに衝突してきた。
こうしたヘグセス氏の動きについて、NBCは複数の情報筋の話として、「ヘグセス氏は最側近らと大統領選への出馬について話し合ってきた」と報じた。くしくもドリスコル陸軍長官は、次期大統領選の有力候補と目されるJ・D・バンス副大統領と長年にわたり親しい関係にある人物だ。ドリスコル氏へのけん制は、バンス氏へのけん制とも解釈できる。トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスでヘグセス氏が大統領選に出馬する可能性について問われると、「彼は素晴らしい仕事をしているが、そのような話をするにはまだ早すぎる」と述べた。
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