米国の象徴であるハクトウワシがカナダガンを押さえ付ける写真をホワイトハウスがSNSに掲載した。 [ホワイトハウスX キャプチャー]
ある市民はニューヨークタイムズ(NYT)に「トランプが永遠に大統領を続けるわけでもない。われわれは生き残る」と話した。別の市民は「小人物の自我コンプレックスだ」と評した。CNNが放映したインタビューは何を言っているのか聞き取れなかった。暴言を多く使用したのか、インタビューの大部分が「ピー」という音で処理されていた。
カナダのマーク・カーニー首相が報復関税という強硬策で対応できるのも、こうした世論の支持があるからだろう。これは、トランプ大統領の関税の脅しに対して他国のように投資約束など米国の要求の大半を受け入れることで応じた韓国にも示唆する点が多い。カナダと米国の同盟は韓米同盟より弱いためカーニー首相は異なる対応をするのだろうか。
世界のどの紛争も終わらせることができると自信を見せていたトランプ大統領は、皮肉にも自ら始めた対イラン戦争という泥沼から抜け出せずにいる。同盟国の間では今、米国が世界秩序を主導できるのかという深刻な疑問が持たれ始めている。意志があるかどうかではなく、その能力があるのかという趣旨だ。
ジョン・ラトクリフ米中央情報局(CIA)長官の最近のロシア訪問がワシントンで大きな話題になっているのもそのためだ。CIA長官が直接動くのは相応の情報判断があるという意味だ。ロシアが米国の軍事力が弱まったと判断し(ワシントン・ポスト)、NATO加盟国を攻撃するなど誤った判断を下す可能性に対応し、事前に警告したものだ(ウォール・ストリート・ジャーナル)という報道は、事実に近い可能性が高い。
カーニー首相もこうした地政学的環境を注視しているはずだ。トランプ大統領から譲歩を引き出せるとすれば今が好機かもしれない。実際、トランプ大統領がカナダ産自動車に対する追加関税を予告しながらも、即時でなく来年1月を実施時期として示したのは再交渉の余地を残したのかもしれない。
問題は、長期的に見た場合、このような消耗戦が残す打撃だ。ホワイトハウスは27日(現地時間)、米国の象徴であるハクトウワシが爪でカナダガンを押さえつけている写真をSNSに投稿した。しかし昨年この写真を撮影した写真家は当時「20分間戦った後、ガンが終わったように見えた瞬間、ワシがあきらめて去っていった」と説明した。ただ、ガンには鳥インフルエンザの症状が見られたとし、「そのガンはウイルスやけが、寒さのため間もなく死んだはず」とも話した。ワシとガンの間に果たして勝者はいたのだろうか。
ユ・ジヘ/ワシントン総局長
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