26日(現地時間)、ネパール・ヌワコット地域のトリシュリ川で発生した大洪水に巻き込まれた高齢男性が、全身を泥に覆われた状態で救助されている。[AP=聯合ニュース]
現在、最も有力視されている原因はネパールと中国の国境で発生した大規模な氷河・岩石の地滑りだ。ネパール国家災害リスク軽減管理局(NDRRMA)はこの日、X(旧ツイッター)にプラネット・ラボ(Planet Labs)の衛星写真の分析結果を公開し、「ラスワガディのネパール・中国国境検問所から北東に約20キロ離れた地点で氷と岩石が崩れ、レンデ川に土砂が混じった洪水が発生したことが分かった」と明らかにした。レンデ川はチベット国境近くのヒマラヤを源流としてネパール側に流れる小さな山岳河川で、ボテコシ川を経てトリシュリ川につながる。
地滑りが大洪水に発展した過程は、氷河と土砂で作られた「臨時ダム」で説明される。ネパール水文気象局は、中国当局から受け取った事故前後の衛星写真を分析した結果、地滑りで発生した氷と土砂が川をせき止めて一時的にダムが形成された後、圧力で決壊した痕跡が確認されたと現地メディアのカトマンズ・ポストに明らかにした。カトマンズ大学環境科学科のリジャン・バクタ・カヤスタ学科長もCNNに、巨大な氷雪崩がレンデ川を「数時間」にわたりせき止めた後、決壊した可能性を示した。これにより水と土砂が一気に下流へ流れ出したという。
氷河崩壊の背景には、急速に温暖化するヒマラヤがあるとの分析も出ている。韓国産業現場教授団のチェ・ミョンギ教授は「ヒマラヤで氷河を原因とする洪水は2000年代だけでも5~10年に1回程度だったのに、最近は1年に何度も発生するほど頻繁になっている」と話した。ソウル大学未来革新研究院氷圏科学教育研究センターのアン・ジンホ・センター長も「地球温暖化でヒマラヤの氷河が解ける速度が加速している」とし、「温暖化が続けば、このような大規模な気候災害がさらに頻繁に発生するだろう」と話した。
モンスーン(6~9月の夏季雨期)も急流の規模を拡大させたと推定される。ネパール水文気象局によると、事故当日と前日、ラスワ地域では豪雨は降らなかった。ただ、それ以前に降った雨や解けた雪のため川や土壌にはすでに多くの水が含まれており、山から流れ落ちた氷と岩石が水にぬれた土砂を巻き込みながら急流が大きくなったとの分析だ。韓国建設技術研究院のファン・ソクファン研究委員は「幅100メートルほどの渓谷で30分間に水位が9メートル上昇したというのは、プール2つに昭陽江(ソヤンガン)ダムの最大放流量を一気に流し込んだのと同じ水準」と説明した。
米地質調査所(USGS)は事故直後、マグニチュード(M)4.4の地震として発表していた振動を追加分析した結果、実際の地震ではなく、巨大な氷河と岩石が渓谷に崩れ落ちたことで発生したM5.2の地震級の衝撃だったと訂正した。氷河崩壊時に発生した振動が地震のように観測されたのだ。
27日午後までに確認された死者はネパールで359人を超え、中国では3人となっている。行方不明者はネパールで910人、中国で558人の計1468人で、このうち外国人は少なくとも700人以上にのぼる。ネパールの水力発電所建設現場で働いていた韓国人9人も連絡が途絶えた状態だ。捜索作業が進められているが、道路が寸断されて泥が堆積しているうえ、一部地域では水位が高く救助ヘリコプターさえ着陸できないなど、困難を強いられている。
さらに大きな問題は追加洪水の危険だ。ICIMODの気候・環境リスク担当責任者のチャン・チャングン氏は、洪水が最初に始まったレンデ川上流には川をせき止めている残骸が依然として残っているとし、「2度目の洪水が迫っている」と警告した。
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