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法案だけで10件…「第2のチャン・ミランさん」防ぐ成人失踪法、11年間も「失踪」のまま=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

済州(チェジュ)西部警察署所属のP巡査長が行方不明届を虚偽の内容で終結させたことにより、失踪から104日ぶりにチャン・ミランさんの遺体が発見された済州市翰林邑(ハンリムウプ)の現場付近に25日、規制線が張られている。ニュース1

韓国では、チャン・ミランさん失踪事件をめぐる警察の対応が批判を浴びる中、政界も責任を免れないとの指摘が出ている。与野党がこの11年間、成人行方不明者の捜査と捜索を義務付ける法案を10件余り発議したものの、1件も処理できなかったためだ。

現行法上、行方不明者は18歳未満の児童や知的・自閉性・精神障害者、認知症患者を意味する「行方不明児童など」に限られる。成人の失踪は警察庁の例規に基づき「家出人」としてのみ分類される。東国(トングク)大学警察行政学科のイ・ユンホ名誉教授は「警察が捜査と捜索に乗り出す児童失踪事件とは異なり、成人の失踪は救助や捜査のゴールデンタイムを逃す可能性がある」と話した。


成人の失踪は昨年7万814件発生するなど毎年7万件前後に上るが、失踪事件の99.7%(2025年)は捜査や捜索なしで終結している。警察関係者は「大半は所在が確認されたり、自ら帰宅したりして届け出が解除処理されたため」と話した。しかし昨年、成人行方不明者931人が遺体で発見されるなど、事故や凶悪犯罪に巻き込まれるケースも少なくない。


こうした理由から政界では、成人の失踪について捜索と捜査を義務付ける法案を2015年から10件余り発議した。行方不明者の範囲を成人に拡大し、▷位置追跡 ▷家族との遺伝子(DNA)の確認・比較 ▷令状なしでの防犯カメラ映像の確保--などを可能にして、制度の隙間を補うという趣旨だ。

2015年には国会保健福祉委員長だった金春鎮(キム・チュンジン)新政治民主連合(共に民主党の前身)議員が、行方不明者の範囲を成人に拡大する法案を発議した。ただ、家出が大半を占める成人の場合、プライバシー侵害や公権力の浪費などの副作用が予想されるだけに、国会レベルで十分な議論が必要な事案とされた。建国(コングク)大学警察学科のイ・ウンヒョク教授は「例えば悪性債権の被害者が故意に行方不明届を出すなどの悪用が避けられず、国会と関係機関の間で熟議が必要な法案」と話した。

しかし2015年11月18日、最初で最後となったこの法案を扱った福祉委員会法案小委員会では、討論は見られなかった。わずか3分で審議は終わった。

▷保健福祉部関係者=成人失踪を「失踪児童など」に含めることは、他の法益の保護という側面もあるため、慎重に検討する必要がある。

▷崔東益(チェ・ドンイク)委員=児童失踪以外に一般的な(成人)行方不明者まで拡大するのは正しくない。

▷梁承晁(ヤン・スンジョ)小委員長代理=(法案通過に)同意しないということですね?

▷南仁順(ナム・インスン)・辛瓊林(シン・ギョンリム)・朴允玉(パク・ユンオク)委員=はい。

▷梁小委員長代理=受け入れないことにします。委員長案なので特に配慮されなければならないのですが…特に配慮して継続審査とすることにします。(笑い声)

同法案は2016年5月、第19代国会の任期満了に伴い廃案となった。その後、与野党が2017~2021年に発議した4件の法案もすべて国会の壁を越えられなかった。ある野党関係者は「凶悪犯罪が発生すると一時的にイシューになり、その後うやむやになることが繰り返されている」と話した。

第22代国会に入ってからも成人失踪問題を扱った法案が5件発議された。特に2024年に林昊宣(イム・ホソン)・許城武(ホ・ソンム)共に民主党議員と、李達姫(イ・ダルヒ)国民の力議員がそれぞれ発議した制定案には、「生命・身体に危険があり、早急な発見が求められる人」を特定成人行方不明者と規定し、 ▷失踪成人情報システムへの登録 ▷位置追跡 ▷DNA検査・照合 ▷関係場所への立ち入り調査--などの根拠を設ける内容が盛り込まれた。

これを通じてプライバシー侵害問題や公権力の浪費などをめぐる議論を最小限に抑えたが、与野党の政争が足を引っ張った。昨年7月に与野党が公聴会開催で合意した後、1年以上にわたり議論が中断されたのだ。国民の力関係者は「与野党が『内乱政党』フレームをめぐって衝突し、法案処理も阻まれたようだ」と話した。当時、法案発議に参加した与党関係者は「与野党間の意見の隔たりが大きくなかった法案」とし、「もし成立していれば、チャン・ミランさん事件のように警察が独自に事件を終結させ、もみ消すことはできなかったはずだ」と述べた。



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