韓米が実施する下半期の定例共同訓練「乙支(ウルチ)フリーダムシールド(自由の盾)」(UFS)が17日に始まった。この日、京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)の在韓米軍基地キャンプ・ハンフリーズでアパッチヘリコプターが待機している。キム・ジョンホ記者
金委員長は米国との交渉決裂後、核能力の高度化に注力してきたほか、核施設を拡張・稼働するなど核物質を大幅に増やしたとの見方が支配的だ。また、ウクライナ戦争への派兵を通じてロシアと同盟に準ずる新たな協力関係を構築し、最近では習近平中国国家主席の訪朝などを契機に、疎遠になっていた中国との関係改善にも弾みがついている。これは交渉で北朝鮮の非核化措置を担保できる核心的な手段である制裁効果の低下につながっている。
これに加え、韓国と米国も北朝鮮との対話を公に望んでいることから、金委員長の戦略的な立場は前例のないほど高まった。仮に交渉が実現したとしても、金委員長により有利な構図で始まるということだ。
こうした対外環境の変化を国際社会から核保有国として認められる機会にしようという金委員長の意志も、これまでになく強いようだ。北朝鮮はこれまでトランプ大統領との対話には余地を残しながらも、核問題はそもそもテーブルに載せないと何度も明らかにしている。すでに憲法に核保有を明記し、先制使用まで含む概念の核武力を法制化した金委員長は「非核化の試み自体が違憲」と直接明示した。
こうした構図で朝米間の交渉が行われる場合、大陸間弾道ミサイル(ICBM)など米本土への脅威だけを限定的に取り除き、韓国を狙った中・短距離ミサイルなどは黙認したまま北朝鮮の体制安全を保障する「スモールディール」が行われる可能性を排除できない。同盟も取引の対象とするトランプ大統領が在韓米軍や拡大抑止などを交渉手段として使用する場合、韓国に対する実質的な核の脅威が残った状態で、韓半島(朝鮮半島)の安全保障が直撃を受ける懸念もある。
WSJは「韓国政府は米朝間の対話を支持しているが、専門家と米当局者は誤った合意が韓国など域内の同盟国との関係に究極的に害を及ぼす可能性があると指摘している」と伝えた。ヘリテージ財団のブルース・クリングナー上級研究員はWSJに「個人的な親交を通じて米国の外交政策目標を達成できるという誤った認識に基づき、また別の独裁者をなだめるようなものだ」と話した。
一方、深圳で開かれるAPEC首脳会議を契機に朝米首脳会談が開かれることを、ホスト国の中国は快く思わないだろうとの見方もある。習近平国家主席が力を入れて準備した最高レベルの外交イベントでトランプ大統領と金委員長のほうが注目を集め、行事自体が両氏の会談のための舞台に成り下がってしまうことを望まない可能性が高いということだ。中国が議題設定や会談方式などに関与し、交渉で主導権を握ろうとする可能性もあるとの指摘だ。
「イランの核の泥沼」にはまったトランプ氏、北朝鮮の核に目を向ける…WSJ「秋に金正恩氏との会談推進」(1)
この記事を読んで…