15日(現地時間)、米ワシントンDCのホワイトハウス・サウスローンで行われたUFCフリーダム250のライト級タイトルマッチ終了後、リングに向かうジャレッド・クシュナー米大統領特使。[AP=聯合ニュース]
イスラエル紙タイムズ・オブ・イスラエルは16日、クシュナー氏がエジプトのエル・アラメインで、ハマスの指導者ハリル・ハイヤ氏と会談したと報じた。昨年10月のガザ地区停戦合意以降、クシュナー氏がハマス指導部と直接会談したのは初めてだ。クシュナー氏はこの席で、ハマスに武装解除を求めたという。トランプ政権が先月提示したガザ和平ロードマップの柱が、ハマスの武装解除とイスラエル軍の段階的撤退だったためだ。その後、国際安定化部隊を配置し、パレスチナの技術官僚政府がガザ地区を統治する計画だ。
しかし、ハリル・ハイヤ氏は、ネタニヤフ首相がロードマップの履行を公に約束しなければ武器の返還を始めることはできないとの立場を崩さなかったという。これに対し、クシュナー氏は「言葉ではなく、実際の措置が必要だ」と述べ、ハマス側が先に行動に出るよう圧力をかけたと、米政治専門メディアのアクシオスが伝えた。
クシュナー氏は続いてイスラエルに移動し、17日にネタニヤフ首相と会談した。米CNNによると、クシュナー氏は約4時間にわたるこの日の会談で、「ガザ地区の停戦案の妨げにならないでほしい」と伝えた。これに対し、ネタニヤフ首相は「10月に総選挙を控えているため、和平案を進展させるのは難しい」と難色を示したという。その上でクシュナー氏に対し、「ハマスが先に措置を取るべきだ」と改めて強調したとCNNは伝えた。
トランプ大統領が娘婿まで送り込み、ガザ地区の平和定着に本腰を入れているのは、11月の中間選挙を控え、イランとの戦争の長期化による政治的負担が増しているためだ。16日には、イランが今年6月に米国とMOUを締結しながらも、水面下では戦闘の拡大に備えていたとの報道も出た(ウォール・ストリート・ジャーナル)。17日にはトランプ大統領が米FOXニュースとのインタビューで、「イランは降伏の白旗を掲げなければならない」と述べ、「オマーンがイランとの交渉を妨げるなら、非常に激しく爆撃する」と警告した。
クシュナー氏は「トランプ氏が最も信頼する助言者の一人」(英紙ガーディアン)として、第1次政権時代からトランプ氏の厚い信頼を得てきた。正式な外交官ではないものの、第2次政権発足後はイランやウクライナに続き、ガザをめぐる交渉にも投入された。しかし、クシュナー氏に残された時間は多くない。10月27日のイスラエル総選挙での勝利を狙うネタニヤフ首相が、ハマスに「譲歩」しようとしていないためだ。
さらに16日、イスラエル軍はガザ地区南部のハンユニスと中部ヌセイラトを空爆した。ハマスとパレスチナ・イスラム聖戦(PIJ)のメンバーを標的にしたとしている。また、ネタニヤフ連立政権の極右系イタマル・ベングビール国家安全保障相は、ポッドキャストで「毎晩、ガザで30~40人を排除しなければならない」と主張し、物議を醸した。
これを受け、イスラム圏8カ国の外相は16日に発表した共同声明で、イスラエルによるガザ和平ロードマップの拒否は、トランプ氏の終戦に向けた取り組みを「直接頓挫させる危険がある」と批判した。
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