1日、米シアトル沖のオハイオ級戦略原子力潜水艦(SSBN) カン・テファ特派員
韓国政府はこの巨大な船体に太極旗(韓国の国旗)を掲げる計画だ。昨年10月、韓米両首脳はすでに韓国の原子力潜水艦導入や使用済み核燃料再処理に関する協力について合意している。しかし進展は遅い。今年6月になってようやくキックオフ会議が開かれたものの、その後も目立った動きはない。
その間にも安全保障環境は急速に変化した。イラン戦争で兵器を消耗した米国が、韓国に配備されていた防空システムを中東に移したとの情報が伝えられた。果たして米国が今後も韓国を守り続けるのかという疑問が強まった。保守陣営では韓国独自の核武装論を改めて主張する動きも出てきた。
こうした中、トランプ大統領は13日、これまでの「タブー」を一つ解禁した。外国の造船会社が海軍艦艇を最大2隻まで自国で建造できるようにする措置だった。もちろん現時点で原子力潜水艦は対象外だ。ただ、韓国が1500億ドル(約24兆円)規模の造船協力プロジェクト「MASGA」を進めていることを考えれば、「次の段階」を期待できる好材料となる。発表の直前には北朝鮮が先に動いた。
北朝鮮の張金哲(チャン・グムチョル)第1外務次官兼第10局長は12日、朝鮮中央通信を通じて発表した談話で韓国の原子力潜水艦導入計画を非難し、「原子力潜水艦保有の企みは座礁を免れないだろう」と反発した。今年4月に続く2度目の談話だった。当時、青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)が、李在明大統領が対北朝鮮無人機侵入事件に遺憾を表明した後の金与正(キム・ヨジョン)氏の談話を「前向きな呼応」と評価すると、張氏は「核心は警告だ」と強調した。南北関係を担当する張氏が特にドローンと原子力潜水艦に反応したことは、北朝鮮の恐れの表れともいえる。ウクライナ戦争やイラン戦争を通じて、ドローンは未来の戦争における中心的な戦力に浮上した。抑止力の核心である原子力潜水艦については改めて説明するまでもない。
トランプ大統領は安全保障分野でも「取引」を重視する。同盟国に一方的に恩恵を受けるのではなく、戦略的な貢献者になってほしいという要求だ。トランプ大統領はこれまで自らを「取引の達人」と自負してきた。しかし今回は状況が有利でない。自信を持って臨んだイラン戦争で手痛い打撃を受けたトランプ大統領は、11月の選挙が近づくにつれて焦りが強まるしかない。韓国は交渉テーブルで焦りを募らせるトランプ大統領が拒否しにくいカードをあらかじめ用意しておく必要がある。
カン・テファ/ワシントン特派員
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