製造業基盤のAIは韓国の戦略的価値も高める。単なる半導体メモリーの供給国にとどまらず、AIを活用して半導体と実物産業を有機的に結びつける国は、はるかに強力な地政学的レバレッジを持つことになる。韓国がフィジカルAIを基盤とする製造拠点としての役割を果たすことができれば、民主主義陣営における韓国の安全保障・経済上の価値は他に類を見ない水準まで高まるだろう。米国など友好国が韓国製のAIロボットを導入し、自国の製造現場を任せることになれば、韓国は中枢パートナーとなる。一方、韓国が出遅れて、中国が巨大な製造業基盤にAIとロボットを取り入れて技術標準やサプライチェーンまで掌握すれば、韓国の製造業も中国のAIプラットフォームに依存せざるを得ない状況になるかもしれない。中国がフィジカルAIの唯一無二の勝者となれば、世界経済だけでなく、地政学的な勢力図までも中国側に急速に傾くだろう。
政策の最優先課題は人材の誘致だ。新たなアイデアを生み出し、汎用技術を開発し、飛躍的な生産性向上を実現する主体は結局は人だ。米国をはじめ各国の大学や研究機関が財政負担の増大を背景に新規採用や研究人材を減らしている今は、人材を誘致する絶好の機会だ。現在、税収が大幅に増えている先進国は韓国を含めてごく少数にすぎない。国家財源の配分における優先順位を見直し、大学や研究機関の研究環境を大幅に改善した上で、3~5年以上の安定した雇用を保障する博士研究員や中堅研究者を世界中から大規模に呼び込むことができれば、潜在成長率の向上に向けてこれほど効果的な投資はない。
これまで韓国の成長は世界最高水準の工場をつくることで実現してきた。しかしこうした戦略だけを繰り返していれば、ある瞬間から「創造的破壊」で「創造」する主体ではなく「破壊」の対象になるかもしれない。今や政府はフィジカルAIで産業全体の生産性を高め、人材を育成・確保し、世界から優れた人材を呼び込み、新たなアイデアが韓国で生まれる環境を形成する必要がある。ここに韓国経済の本当の勝負どころがある。
キム・ビョンヨン/ソウル大客員教授・経済学部
【中央時評】AI時代、国家経済の勝負どころ=韓国(1)
政策の最優先課題は人材の誘致だ。新たなアイデアを生み出し、汎用技術を開発し、飛躍的な生産性向上を実現する主体は結局は人だ。米国をはじめ各国の大学や研究機関が財政負担の増大を背景に新規採用や研究人材を減らしている今は、人材を誘致する絶好の機会だ。現在、税収が大幅に増えている先進国は韓国を含めてごく少数にすぎない。国家財源の配分における優先順位を見直し、大学や研究機関の研究環境を大幅に改善した上で、3~5年以上の安定した雇用を保障する博士研究員や中堅研究者を世界中から大規模に呼び込むことができれば、潜在成長率の向上に向けてこれほど効果的な投資はない。
これまで韓国の成長は世界最高水準の工場をつくることで実現してきた。しかしこうした戦略だけを繰り返していれば、ある瞬間から「創造的破壊」で「創造」する主体ではなく「破壊」の対象になるかもしれない。今や政府はフィジカルAIで産業全体の生産性を高め、人材を育成・確保し、世界から優れた人材を呼び込み、新たなアイデアが韓国で生まれる環境を形成する必要がある。ここに韓国経済の本当の勝負どころがある。
キム・ビョンヨン/ソウル大客員教授・経済学部
【中央時評】AI時代、国家経済の勝負どころ=韓国(1)
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