世界第12位の高峰、ブロード・ピーク(8047メートル)。ベースキャンプから見ると3つの峰に見える。右側が最高峰。[中央DB]
事故当時、10人はブロード・ピークの山頂へと続く稜線を登っていた。10人は、ニルマル・プルジャさんが率いるエリート・エクスペド(Elite Exped)をはじめ、イマジン・ネパール(Imagine Nepal)、セブン・サミット・トレックス(7ST)など、複数の商業登山隊に所属していた。パキスタン人ガイドのソハイル・サキさんと米国人のマロリー・ガイスさんも含まれていた。
問題は雪崩の規模だった。登山家らが装着していた衛星位置追跡装置の記録を分析した結果、事故直後、一部の追跡装置では高度が数百メートル、最大で800メートル以上も急激に低下していた。ニルマル・プルジャさんの場合、稜線から通常の登山ルートを外れ、隣接する深い谷へ流されていたことが分かった。雪崩の規模があまりにも大きく、登山家らが避けられるようなものではなかったというのが、現地の救助隊員や専門家らの見方だ。
事故当時、ブロード・ピーク近くのK2を登っていたテンジェン・ラマ氏が撮影した映像を見ると、C3の右上にある雪に覆われた稜線から雪崩が発生したと推定される。一般的な面発生雪崩というより、稜線のコーニス(雪庇)やセラック(氷塔)が崩壊し、大規模な雪崩につながった可能性があると、ヒマラヤ専門サイト「エクスプローラーズウェブ」は伝えた。面発生雪崩は、下に積もった雪が弱くなり、その上の雪が一気に流れ落ちる雪崩だ。セラックの崩壊による雪崩は、面発生雪崩よりも威力が大きい。
別の見方もある。事故当日、K2のC2(約6600メートル)にいたパキスタン人登山家アビド・バイド氏は、当時、雪崩を直接目撃していないと話した。また、テンジェン・ラマ氏が撮影した映像が、事故当時に発生した雪崩を捉えたものかどうかも確信が持てないとした。バイド氏は「(テンジェン氏が)別の雪崩を撮影した可能性もある」と話した。また、ベースキャンプからは上部で発生した雪崩が見えないこともあると付け加えた。
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