チャン・ドヨン合同参謀本部公報室長とライアン・ドナルド在韓米軍公報室長が10日、ソウル市竜山区の国防部ブリーフィングルームで「2026年UFS演習・韓米共同ブリーフィング」を行っている。[写真共同取材団]
さらに大きな問題は、戦作権転換の核心的な手続きである未来連合司令部の完全運用能力(FOC)検証をめぐる韓米間の温度差だ。韓国側は今回のUFS共同発表文にFOC検証を推進するとの文言を盛り込もうとしたが、米国側が特定の検証項目がないという理由で反対し、除外されたという。政府は今年末の韓米安全保障協議会(SCM)でFOC検証を完了し、転換の目標年度まで決定する構想だが、発表文には原則論的な「条件に基づく転換の準備を継続する」との内容だけが盛り込まれた。期限を明確に定めて戦作権の転換を推進しようとする韓国政府の構想に、米国が快く同意していないことの傍証と考えられる。
戦作権の転換は日付を先に決めるのではなく、まず軍事的能力と条件を満たした上で、その時期を決定するという順序で進めるべきだ。韓国軍が未来連合司令部を主導するためには、米軍との指揮・統制能力を徹底的に検証し、実戦経験を積むことが求められる。こうした経験の蓄積を通じて、軍当局間に十分な信頼が築かれなければいけない。さらには政府間の信頼構築が円滑な戦作権転換の必須条件となる。
こうした点で最新の世論調査結果は示唆する点が多い。最近の中央日報・東アジア研究院(EAI)の調査では、米国への不信(46.4%)が信頼(45.4%)を初めて上回った。米国のトランプ政権による関税や防衛費負担をめぐる圧力への疲労感が主な理由という。
しかし同じ調査で、同盟を維持・強化する必要があるという回答は62.3%、韓米日安全保障協力への賛成は66.2%にのぼった。米国に対する感情的な信頼は弱まったとしても、国家の生存のためには同盟が不可欠という現実的な認識は強いということだ。
政府はこの民意を逆に読んではいけない。米国の変化に揺さぶられて同盟を弱体化させてもならず、相手の要求に引きずられてもいけない。政府は揺るぎない韓米同盟の強化に全力を尽くす必要がある。同盟の相互信頼が強固であってこそ、戦作権転換の最初のボタンを掛けることができる。
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