猛暑重大警報が発令された4日、ソウル・永登浦区(ヨンドゥンポグ)汝矣大路(ヨイデロ)で陽炎(かげろう)が立ち上っている。[聯合ニュース]
連日の猛暑で、関連する支出も増えている。タクシーだけでなく、デリバリープラットフォームの利用も増えるなど、こうした「猛暑コスト」はそのまま家計の負担につながっている。ハンさん(22)は「暑くて家の中で料理をするのは事実上不可能になった」とし、「毎回食事を買って食べるか、デリバリーを頼むようになり、5~6月と比べると最近はデリバリー代の支出が約1.25倍に増えた気がする」とため息をついた。キムさん(32)も「火の前に立ちたくないので外食をするようになり、5月よりカードの請求額が1.5倍は増えた」と話した。
極度の暑さで、毎年夏の最大の心配事だった冷房費も気にしていられなくなった。会社員のイさん(30)は「事実上、生きるために必要な出費だと思っている。家でエアコンをつけなければ、生活そのものが成り立たないほどだ」と話した。猛暑を避けて涼しい屋内施設を訪れる人が増え、先月25日から今月2日までのロッテ百貨店、新世界百貨店、現代百貨店の来店客数は、それぞれ前週より30%、14%、15%増加した。
猛暑重大警報が発令された5日、ソウル・蘆原区(ノウォング)と九老区(クログ)の気温は、それぞれ39.2度と38.9度まで上昇した。極度の猛暑を受け、韓国野球委員会(KBO)は5日と6日に予定されていたプロ野球の試合をすべて中止した。前日の試合では、観戦中の観客が意識を失って倒れるなど、熱中症患者が集団で発生したことを受けた措置だ。韓国国家遺産庁宮陵遺跡本部も、熱中症への懸念から、景福宮(キョンボックン)の守門将(スムンジャン)交代儀式と入直勤務を、警報が解除されるまで中断した。守門将勤務が中断されるのは初めてだ。
韓国疾病管理庁によると、4日までの熱中症による死者は21人で、前年同期(20人)を上回った。4日だけでも熱中症で救急外来を受診した患者は198人に上り、このうち1人が死亡した。
夜間の気温が30度を超える超熱帯夜も猛威を振るっている。5日未明、ソウル・銅雀区(トンジャクグ)の気象庁観測所では最低気温30.1度を記録した。全国平均の熱帯夜日数(夜間の最低気温25度以上)は12.1日となり、1973年に統計を取り始めて以来、過去最長となった。韓国気象庁気候変動監視課のイム・ボギョン事務官は、「高温多湿の空気が流れ込んだことで大気中の水蒸気が増え、夜間の放射冷却が弱まるため、日中に上昇した気温が下がらず、熱帯夜が発生しやすくなっている」と説明した。
韓国銀行が昨年9月に公表した「極端気象現象がインフレに及ぼす影響」と題する報告書によると、気温が1度上昇すると韓国の消費者物価は0.055ポイント上昇し、その影響は24カ月以上続いた。インターネット上では、「猛暑を国家災害とみなすべきだ」という李在明(イ・ジェミョン)大統領の発言を受け、「猛暑災害支援金は支給されないのか」といった趣旨の投稿が相次いだ。「猛暑のせいで貧乏になりそうだ」という自虐交じりの冗談まで登場した。仁川(インチョン)大学消費者学科のイ・ヨンエ教授は、「気候変動による猛暑は今後も毎年繰り返されるとみられるだけに、猛暑によるこうした消費は一つのトレンドとして定着する可能性が高い」との見方を示した。
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