2020年9月15日、ドナルド・トランプ米大統領がホワイトハウスで、イスラエルと中東の一部国家との関係正常化を骨子とする「アブラハム合意」に署名した後、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と話をしている。ロイター=聯合ニュース
前提条件は付けられたものの、今回の協定が予定通り締結された場合、サウジはひとまず潜在的なウラン濃縮権利を確保することになるとの評価が出ている。これをめぐり米メディアは、トランプ政府が韓国との原子力協定締結を先送りする一方、原発すら建設していないサウジと先に原子力協定を結んだことについて、「二重基準(ダブルスタンダード)」をめぐる論争につながる可能性があるとみている。
◇「協定の前提はアブラハム合意への加盟」
トランプ大統領はこの日、ソーシャルメディア(SNS)への投稿で、「サウジとの原子力協定、いわゆる『123協定』を承認する」としながらも、「これは全面的に、サウジが非常に尊重され、成功を収めているアブラハム合意に加盟することを条件とする」と明らかにした。
ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官もこの日の会見で、「大統領は、サウジがアブラハム合意に加盟しなければ、この協定(123協定)は白紙になると話した」とし、協定の前提条件を改めて確認した。
アブラハム合意は、トランプ第1次政権当時、米国の仲介によりアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、モロッコ、スーダンがイスラエルとの外交関係樹立で合意した協定だ。トランプ大統領は第2次政権発足後、中東の他の国にも協定を拡大しようとしてきたが、まだ新たな加盟国はない。トランプ大統領が協定の前提としてアブラハム合意を提示したことは、サウジにイスラエルとの関係正常化を事実上迫ったことを意味する。
しかし、サウジはこれまで、イスラエルが受け入れにくい「パレスチナ独立国家の樹立」を関係正常化の条件として掲げてきただけに、不確定要素になるとの見方が出ている。
◇イスラエル、直ちに歓迎…「中東和平への歴史的飛躍」
事実上、パレスチナ独立国家の樹立を伴わないイスラエルとの関係正常化が協定の前提条件として示されると、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は直ちに、「サウジがアブラハム合意に加わることは、中東和平に向けた歴史的な飛躍になる」と歓迎の意を示した。
ネタニヤフ首相は続けて、「イランの大量虐殺政権に立ち向かった米国とイスラエルの合同軍事作戦、そしてイスラエルがイランの『テロの枢軸』を粉砕した成果は、平和の範囲を広げる可能性を生み出した」と強調した。
サウジは、パレスチナ独立国家の樹立問題が解決されてこそ、イスラエルとの関係正常化に踏み切るとの立場を堅持してきた。特に2023年10月7日、ハマスの奇襲攻撃でガザ地区での戦争が勃発すると、イスラエルとの国交正常化に向けた協議を事実上棚上げした状態だ。
「サウジとの原子力協定の前提は『アブラハム合意』」…「韓国に二重基準」との批判も(2)
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