フーシ派
フーシ派による今回の封鎖宣言は、米国とイランの戦争の延長線上にある。今月13日、サウジアラビアがイエメン・サヌア国際空港の滑走路を空爆し、イランで開かれたアヤトラ・アリ・ハメネイ前最高指導者の葬儀に参列して帰国する途中だったフーシ派代表団の搭乗機の着陸を阻止したことで、双方の緊張が急速に高まった。フーシ派は報復としてサウジアラビアのアブハ国際空港にミサイルとドローン攻撃を実施し、さらに米国の対イラン軍事作戦を支援する国々に代償を払わせるとして、サウジアラビアへの海上封鎖を宣言した。フーシ派は20日、複数のグローバル海運会社に送った電子メールで、「サウジアラビアのすべての港で船舶への貨物の積み下ろしを禁止する」と警告した。
今回の封鎖には、サウジアラビアに圧力をかけると同時に、中東のエネルギー供給網を揺さぶる狙いがあると分析されている。バブ・エル・マンデブ海峡は、インド洋から紅海へ入る唯一の航路だ。紅海は世界の海上貿易の約12~15%、コンテナ貨物量の30%が通過する重要航路である。
特にサウジアラビアは、イラン戦争後、紅海沿岸のヤンブー港をホルムズ海峡に代わる輸出ルートとして活用してきたため、大きな打撃が予想される。封鎖が現実となれば、現在紅海経由でアジアへ向かうサウジアラビア産原油の日量300万バレル以上が喜望峰経由への迂回を余儀なくされる。この場合、ヤンブー港を出発した原油がアジアの製油会社に到着するまでの期間が約1カ月延びる可能性があると、ロイター通信は分析した。
世界の穀物輸出の主要ルートである黒海の情勢も悪化している。しばらく陸上戦に集中していたロシアとウクライナが、最近になって黒海とアゾフ海で互いの船舶や港湾施設への攻撃を強め、海上戦線が再び激化している。ロシア軍は19日、オデーサ近郊でトウモロコシを積んで出港していたギニアビサウ船籍のトルコの穀物運搬船「ゴールデン・レオ」に巡航ミサイル3発を発射した。ロシアによる海上攻撃で今月に入り民間人28人が死亡し、ウクライナの黒海沿岸港湾の穀物輸出能力も月600万トンから400万トンへと約3分の1減少したと、ロイター通信は伝えた。
ウクライナもタンカーや貨物船への攻撃で対抗している。これに対し、ロシアが穀物輸出の約4分の1が通過するアゾフ海とケルチ海峡の船舶航行を制限したため、先週、欧州の小麦先物価格は一時7%上昇した。
ロシアは世界最大の小麦輸出国であり、ウクライナも主要な穀物輸出国だ。韓国・高麗(コリョ)大学経済学部のカン・ソンジン教授は「原油価格の上昇はあらゆる製品の生産コストを押し上げるため、原油価格と穀物価格、物流費が同時に高騰する複合的な危機が訪れる可能性がある」と指摘した。
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