アラブ首長国連邦(UAE)のシェイク・タフヌーン・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン国家安全保障顧問(右)が、UAEでカタールのシェイク・ムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニ首相兼外相と会談している。[ロイター=聯合ニュース]
◇CIA、海外AI企業にブラックリスト回避策を助言
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は19日(現地時間)、元・現職の外交・情報・ホワイトハウス関係者30人余りへの取材を基に、G42を米国陣営へ導いたCIA工作員の3年間を追跡した記事を報じた。
作戦は2023年、当時のCIA長官だったウィリアム・バーンズ氏が、ベテラン工作員ジョニー・ギャノン氏をCIAアブダビ支局長に抜てきしたことで本格化した。米大使館職員を装ったギャノン氏の任務は、UAEのシェイク・タフヌーン・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン国家安全保障顧問と、同氏が率いるG42の中国との関係を調査することだった。エヌビディアの先端AI半導体を供給しても問題ないかどうかを判断するためだった。
UAEのシェイク・ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領の弟であるタフヌーン氏は、国家安全保障顧問とG42会長を兼任している。資産は1兆4000億ドル(約226兆8000億円)と推定される。G42がUAEのAI戦略を象徴する企業とみなされる理由でもある。
米国が疑問視していたのは、G42の過去だった。中国生まれで米ハワイの大学に留学したG42の彭暁最高経営責任者(CEO)は、2015年にアブダビのサイバーセキュリティ企業ダークマターでAI事業を率いた。元米国家安全保障局(NSA)のハッカーらを雇い、UAEの政敵や人権活動家、ジャーナリストらを監視していた企業だ。ダークマターは米連邦捜査局(FBI)の捜査を受けて事実上解体され、彭暁氏の組織は現在のG42へと引き継がれた。
米商務省は2023年、G42を輸出規制のブラックリストに載せる案まで検討した。当時の商務省産業安全保障局(BIS)のアラン・エステベス次官は、タフヌーン氏に対し、最先端技術分野では米国企業と中国企業の双方を相手にすることはできないとして、二者択一を迫った。
米中AI覇権競争で「コーチ役」となった情報機関…米CIAのUAE作戦、3年の内幕(2)
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