9日(現地時間)、オマーンから見たホルムズ海峡一帯。船舶が停泊している。ロイター=聯合ニュース
◇原発周辺・輸送網を攻撃した米国、ヨルダンの米軍施設を狙ったイラン
イラン国営IRNA通信は9日(現地時間)、「同日夜、南東部シスタン・バルチスタン州コナラクの海軍基地が敵戦闘機による2度の空爆を受けた」と報じた。コナラクはオマーン湾に面するイラン海軍の主要拠点だ。
南部ブーシェフルの軍事施設も攻撃を受けた。イラン当局者は「ブーシェフル郊外の基地が米国とイスラエルの飛翔体による攻撃を受けた」とし、「南部の漁港やブーシェフル原子力発電所の警戒区域も攻撃対象となった」と主張した。バンダルアバスなど南部港湾都市でも爆発が報告された。
攻撃は南部沿岸の軍事施設だけでなく、鉄道や橋梁など内陸の輸送網にも拡大した。イラン国営メディアは、北東部ゴレスターン州の鉄道橋1カ所と、ハメネイ前最高指導者の最終埋葬地であるマシュハドへ通じる路線の橋2カ所の計3カ所が攻撃を受けたと伝えた。当時、マシュハドでは数万人が集まる中でハメネイ師の最後の葬列が行われていたが、直接的な被害はなかったとみられる。
米中央軍は9日未明まで続いた2回目の空爆で、防空システム、沿岸監視施設、ミサイル・ドローン保管施設など約90カ所を攻撃したと発表した。これに先立ち米軍は8日の最初の空爆でも80カ所を超える標的を攻撃した。イラン当局は「米軍の攻撃により5州で14人が死亡、78人が負傷した」と明らかにした。
イランも米軍による最初の空爆直後の8日、クウェートとバーレーンの米軍施設をミサイルとドローンで攻撃し報復に出た。その後、米国が翌日に追加空爆を実施すると、イランはカタールだけでなく湾岸地域外のヨルダンにある米軍施設にも攻撃対象を拡大した。イランのミサイルやドローンの大半は迎撃され、米軍の人的・施設被害は報告されていないという。
◇発端はホルムズ海峡の商船攻撃…曖昧な了解覚書(MOU)の解釈の違いが火種に
今回の応酬の発端は、7日にホルムズ海峡とオマーン近海を航行していた商船3隻が飛翔体による攻撃を受けた事件だった。米国はイランを攻撃の背後と断定し、翌日未明にイランへの最初の空爆を実施したが、イランは責任を公式には認めなかった。
ただし、イラン革命防衛隊(IRGC)海軍は「米国によるイラン攻撃と、ホルムズ海峡での商船航路変更への介入が海峡再開放を妨げている」とし、「米国がさらに介入すれば圧倒的な対応に直面することになる」と警告した。
イランがこうした主張を展開する根拠は、先月米国と締結した終戦MOU第5条にある。同条では、イランが商船の安全な航行を確保するための措置を講じ、機雷など軍事・技術的障害物を除去することが定められている。
イラン強硬派は、これをホルムズ海峡の主導権を認められたものと解釈している。米国がイランによる統制を経ない南側航路を利用するよう商船を支援したことが、合意を迂回する行為だという論理だ。一方、米国は、この条項は海峡を安全に開放する義務をイランに課したものという立場だ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は「ドナルド・トランプ大統領の合意案の不十分な条項のせいで、海峡をめぐる衝突が発生している」と指摘した。
米・イラン、2日連続の報復空爆で水面下の外交戦も…停戦は重大な岐路に(2)
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