トランプ米大統領(前列真ん中)と北大西洋条約機構(NATO)加盟国首脳が8日(現地時間)、トルコのアンカラで開催されたNATO首脳会議で記念撮影をしている。 [EPA=聯合ニュース]
AP・ロイター通信によると、NATO首脳は8日に採択した「アンカラ首脳会議宣言」で、欧州・大西洋の安全保障を脅かすロシアなどに対抗した国防費増額基調を再確認した。具体的には500億ドル(約8兆円)以上の国防費新規調達計画を採択した。
この日の宣言で首脳らは「我々は集団防衛と大西洋同盟の強い意志を再確認するためアンカラに集まった」とし「欧州の同盟国とカナダは米国と協力し、同盟の防衛に対するより大きな責任を負っている」と明らかにした。続いて「NATOの抑止力と防衛力は核、通常兵器、ミサイル防衛能力の適切な組み合わせに宇宙・サイバー資産を加えて完成する」とし「相互運用可能な大西洋全域の戦闘クラウドの開発や、強力な人工知能(AI)モデルの導入も進められている」と付け加えた。
また「同盟国間における防衛貿易の障壁を取り除き、NATOのパートナーシップを活用して防衛産業の深みと協力を最大化するために努力を続ける」とし「ハーグ国防約束」の履行を強調した。NATOは昨年のハーグ首脳会議で2035年までに国防費を国内総生産(GDP)の5%水準まで増額することに公式合意した。
米国・イラン戦争に関しては「イランは決して核兵器を保有してはならないという点を改めて強調し、ホルムズ海峡における航行の自由を完全に尊重することを促す」と表明した。ロシア・ウウクライナ戦争に関しては「今年ウクライナに700億ユーロ(約13兆円)規模の軍事装備、支援および訓練を提供することを約束した。2027年にも少なくとも同水準を維持するという約束を再確認する」とした。
国防費増額と集団防衛(NATO条約第5条)を再確認し、トランプ大統領をなだめるのには成功したという評価だ。トランプ大統領は会議の直前までイラン戦争への軍事支援や国防費増額を主張し、NATO加盟国に圧力をかけていた。しかし首脳会議では公の場での衝突を避け、和気あいあいとした雰囲気を演出した。
ウォールストリートジャーナル(WSJ)は「NATOはひとまず生き残った」と伝えた。続いて「トランプ大統領を満足させることが首脳会議の新たな、さらに低くなった成功基準だった」とし「トランプ大統領がNATO脱退の脅迫をしなかったという事実だけで(首脳らは)今回の会議を成功と評価した」と指摘した。
ただ、国防費を増やすという約束が実際の戦力確保にどれほど迅速につながるかは不透明だ。WSJは「資金を兵器に変えるのは容易でない」とし「国防費と契約規模は拡大しているが、戦闘機や艦艇、ミサイル、電子装備などを実際に生産するには時間が必要だ」と指摘した。ルッテ事務総長も「兵器の生産施設を本格的に稼働させるには数年かかる」と話した。
「NATO 3.0」の青写真も課題として残った。NATO 3.0構想とは、冷戦時代の「NATO 1.0」、冷戦後から最近までの「NATO 2.0」に続き、米国が本土防衛とインド太平洋地域での中国抑止に集中し、欧州は米国に安全保障に依存しない「パートナーシップ」へと発展するという概念だ。ルッテ事務総長は閉幕の記者会見で「加盟国はNATO 3.0に基づき、より良い方向へと安全保障のバランスを再調整している」と述べた。
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