2018年8月28日、ドナルド・トランプ米大統領がホワイトハウスでジャンニ・インファンティーノ国際サッカー連盟(FIFA)会長と会談した際、レッドカードを手にして周囲に見せている。AP=聯合ニュース
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は6日(現地時間)、「国際サッカー連盟(FIFA)によるバログンに対する出場停止処分の撤回は、トランプ大統領による直接の電話と、トランプ政府の迅速な対応の中で実現した」と報じ、FIFAの決定を覆すため政府が水面下で直接動いていた経緯を伝えた。
WSJによると、1日(現地時間)の米国対ボスニア・ヘルツェゴビナのW杯決勝トーナメント1回戦(ラウンド32)で、バログンが相手選手の足首を踏みつけてレッドカードを受け、6日のベルギーとの決勝トーナメント2回戦に出場できなくなると、トランプ政府の高官らは直ちに対応会議を開始した。
WSJは特に、ホワイトハウスはこの判定を国家的問題へと位置付けて結果を覆そうとし、ジャンニ・インファンティーノFIFA会長もこれを好意的に受け止めていたようだと伝えた。
FIFAの決定を覆すための対応チームは、ハワード・ラトニック商務長官が主導したという。ラトニック長官は、ホワイトハウスW杯タスクフォース(TF)の責任者アンドリュー・ジュリアーニ氏とともに、この問題は政府レベルの介入が必要な事案だと判断した。
両氏は試合当日からトランプ大統領と何度も電話で協議し、出場停止処分は不当であるだけでなく、米国代表の8強進出の可能性にも影響を与えかねないとして、対応の必要性を強調した。ラトニック長官と行動を共にしたジュリアーニ氏は、トランプ大統領の最側近で元ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ氏の息子だ。
こうした報告を受けたトランプ大統領は、参謀に処分撤回の方策を検討するよう指示し、その後、政府は法的対応のため、トランプ大統領と近い有力弁護士の起用を進め始めた。
関係者は、バログンが相手選手の足首を踏んだ行為がレッドカードに相当するかどうかを判断する際、FIFAがスローモーション映像を使用した点を問題視する方策を協議したと伝えられている。
政府当局者は直ちに米国サッカー協会関係者にこの計画を説明したが、試合後に米国サッカー協会が規定上、この判定については控訴が難しいとの見解を示したため、最終的にトランプ大統領はインファンティーノFIFA会長へ直接電話し、処分撤回を求めた。
WSJは、この一連の過程について「W杯96年の歴史の中でも最も大胆な計画の一つ」と評した。
2016年からFIFAを率いるインファンティーノ会長は、在任期間を通じてトランプ大統領との関係を築いてきた。会長はホワイトハウスの大統領執務室を定期的に訪問したほか、マイアミで開かれた総合格闘技(UFC)大会や、エジプトで開かれたガザ平和サミットなど、サッカーとは無関係な行事にもトランプ大統領とともに姿を見せてきた。
一方、WSJは、トランプ大統領がインファンティーノ会長にバログンの判定の再検討を求めた際、インファンティーノ会長は「検討する」と約束したものの、その場で判定変更を約束したわけではなかったと伝えた。しかし数日後の再度の電話では、インファンティーノ会長は出場停止処分が撤回されると伝える準備ができていたと関係者は明らかにした。
その後、FIFAは実際に、懲戒委員会が裁量により制裁を検討・調整できると定めた規定第27条を適用し、バログンの出場停止処分の執行を1年間猶予すると米国側に通知した。
その後、トランプ大統領は5日、トゥルース・ソーシャルで「正しいことを行い、大きな不正を正したFIFAに感謝する」と投稿した。また同日のホワイトハウスでの行事でも、インファンティーノ会長と電話した事実は認めたものの、「私はよく分からない」と述べ、責任を回避した。
さらに、「私に言えるのは『私は(FIFAの決定とは)何の関係もない』ということだけであり、『再検討すべきで、その選手には何の落ち度もなかった』と言っただけだ」と述べた。そして、「もし(バログンが出場停止のままで)彼ら(ベルギー)が勝ったなら、私は2020年大統領選のように操作されていたと言うだろう」と付け加えた。
この記事を読んで…