今月1日(現地時間)、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が誰かと電話で話している。隣にはハワード・ラトニック米商務長官がおり、米国のW杯32強戦を観戦している。ロイター=聯合ニュース
しかし、トランプ大統領の要請後にFIFAが処分を猶予したことをめぐる論争と批判は世界中に広がっている。
元サッカー審判でベルギー副首相兼外相のマキシム・プレボ氏はポリティコに対し、「本当に電話1本でこの理解不能な決定が導かれたのであれば、サッカーとスポーツの最も基本的な原則を損なったことになる」と述べた。
ベルギー社会党も「トランプ氏を喜ばせるために規則を変え、抜け道を使うとは、FIFAやW杯、米国にとって目も当てられない出来事だ。恥を知るべきだ」と批判した。
欧州サッカー連盟(UEFA)も「レッドラインを越えた」としてFIFAを非難した。UEFAは「退場に伴う最低1試合の自動出場停止は裁量で変更できるものではなく、管轄機関の判断も必要としない。前例がなく、理解できず、正当化もできない決定だ」と厳しく批判した。
ベルギー王立サッカー協会(RBFA)は、FIFAが異議申し立ての手続きまで妨害していると主張した。同協会は「FIFAは説明を求める書簡を控訴とみなし、控訴手続きを完了する時間は数時間しかないと通知した。説明を求めただけなのに控訴手続きを作り、その直後に不適法との決定が下されるようにした」と批判した。さらに、「今回の試合結果とは無関係に、倫理の基本原則、公正な競争、サッカー全体の利益のため、何時間でも、何日でも、何カ月でも戦い続ける」と強調した。
◇唐突だった「FIFA平和賞」…米国内でも批判拡大
トランプ氏と直接電話したインファンティーノ会長は、サッカーとは無関係なトランプ氏の政治イベントに出席したほか、昨年には突如「FIFA平和賞」を創設してトランプ大統領に授与するなど、FIFAを政治利用しているとの批判を受けてきた。英国の非営利団体フェアスクエアは、FIFA平和賞創設の経緯を調査するよう昨年12月にFIFA倫理委員会へ申し立てを行い、欧州議会議員50人も最近、FIFAに書簡を送り、調査を早急に進めるよう求めている。
こうした状況の中で下された今回のFIFAの決定には、米国内でも批判が高まっている。共和党所属だったがトランプ大統領と決別したアダム・キンジンガー元下院議員は前日、Xで「FIFAまでもがトランプ一族の腐敗に巻き込まれている。米国が優勝しても、公平かどうかにかかわらず、その記録には常に疑問がついて回ることになる」と投稿した。
米スポーツ専門局ESPNのサッカー担当記者マーク・オグデン氏も「もし米国が6日にベルギーを破ったとしても、世界のサッカー界はそれを戦術的勝利とは見ないだろう。その代わり、開催国が裏で腐敗した政治工作によってルールを変えたという疑惑が永遠について回ることになる」と指摘した。
フリージャーナリストのジュリア・イオッフェ氏は「自ら廃止しようとしていた出生地主義による市民権(出生地主義)によって米国代表になったバログンがいなければ勝てないと考え、FIFAに電話したとは何とも皮肉だ」と語った。バログンは2001年、英国籍の両親がニューヨーク旅行中に生まれたことで米国籍を取得した。
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