11日、イラン・ホルムズ海峡近くのバンダル・アッバス港に停泊する貨物船。AP=聯合ニュース
海峡南側に面するオマーンは、義務的な通行料ではなく、任意拠出方式による海上サービス基金を妥協案として提示したという。石油会社や海運会社が海峡の安全管理費用を自主的に負担する仕組みだ。WSJは「オマーンが関係企業に基金への参加を打診したが、イランは船舶ごとの通行料ではないことを理由に反対している」と伝えた。
一方、西側諸国や湾岸諸国の間では、オマーン案のような一定水準のサービス料徴収は避けられないとの見方も出始めている。ブルームバーグ通信は2日、関係者の話として「欧州主要国と一部湾岸アラブ諸国の当局者が、緊張緩和の観点から料金徴収への反対姿勢を和らげる可能性を示している」と報じた。戦争前の状態へホルムズ海峡を完全に戻すことは現実的に困難だとするオマーンの現実路線が、徐々に支持を集めつつあるとの見方もある。
ただ、米国はオマーン案を容易には受け入れられない立場だ。通行料という名称を使わないまでも、海峡通航を通じてイランに恒常的な経済的利益がもたらされれば、実質的な通行料と受け止められる恐れがあるためだ。
交渉の停滞に伴う物流への影響も続いている。船舶追跡会社ケプラー(Kpler)によると、ホルムズ海峡を1日に通航した船舶は43隻で、1週間前の75隻から大幅に減少した。戦争前には1日100隻以上が通航していたことを考えると、正常化にはなお程遠い状況だ。
◇イスラエルによる暗殺計画という新たな変数…米国の交渉負担さらに増す
海峡管理権を巡るイランの軍事的な動きも続いている。イラン専門メディア「イラン・インターナショナル」は2日、「イラン革命防衛隊(IRGC)がオマーン側南部航路を利用する船舶を監視するため、ペルシャ湾沿岸に特殊部隊を配備した」と報じた。軍事的圧力を通じて、イランが承認していない航路の利用を困難にする狙いとみられている。
イスラエル発の新たな動きも、交渉を一段と複雑にする可能性がある。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は2日、米政府当局者の話として「イスラエルは4月に終戦交渉が本格化した後、イラン代表団の中核メンバーであるモハマド・バーゲル・ガリバフ国会議長とアッバス・アラグチ外相の暗殺を試みていた」と報じた。さらに、「暗殺が実行されれば対話の中断だけでなく衝突がさらに激化すると判断した米国は、中東の周辺国に対し、イスラエルの暗殺計画をイラン側へ伝えるよう要請していた」と伝えた。
米国が「凍結資産解除」提案してもイランはホルムズ海峡通行料に固執…揺るがぬ海峡掌握の意志(1)
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